単に生きているだけで、どうしてこうも悩むのか謎。
ゲーテは「人は努力するかぎり迷うものだ」とカッコつけたけど、
普通の言い方をすれば「ないものねだり」に悩まされているわけだ。
「ないものねだり」について、ちょっと気になったことを書いてみる。
投資や金融の世界では、偶然を飼い慣らそうと、妙なことが行われているが、
私たちの人生には、「たまたま」や「まれに」が常に出入りしていて、
何がなんだか訳が分からないまま、時間が過ぎていくことが多いんだ。
だから、なにがあって、なにがないのかは、過去を振り返らないと分からない。
あるときふと気づく。以前はあった、大切なものが、なくなっていることに。
何か失って初めて、心の中に芽ばえる、哀しさや寂しさ、恋しさ…。
「ないものねだり」に悩む心は、「無常」はもちろん、
喪失感を演出をする「幽玄」「わび・さび」の心になんとなく近い気がする。
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