結婚式を前に知人と面倒なことに…どうすれば?
そんな悩みを聞いたけど、嫉妬ばかりはどうにもならない。
嫉妬で幸福になる人なんて誰もいないのだけど…
「総じて、普通の人間性の特徴の中で、ねたみが最も不幸なものである。ねたみ深い人は、他人に災いを与えたいと思い、罰を受けずにそうできるときには必ずそうするだけでなく、ねたみによってわれとわが身をも不幸にしている。」(ラッセル「幸福論」第6章より)
こればかりはどうしようもない。
社会で一般的に「成功」とされるものを手にするたびに、
それまでの人間関係の多くは破綻するものだ。
嫉妬されるのは自分が幸せな証だ!と開き直るしかない。
そして成功後も変わらず接してくれる友人が1人でもいれば、
素晴らしい友人に恵まれたことに心から感謝すべきだろう。
多くの人と適当に付き合って薄っぺらい人生を送るより、
少なくても確かな信頼関係を築けた人生に価値があるのだから。
たとえ嫉妬を受けたとしても、心の内にしまうべきだ。
噂話や人の批評は失うものが多く、得られるものは何もない。
兼好法師「徒然草」のなかにも、そんな教えが説かれている。
「世間の浮説、人の是非、自他のために、失多く、得少し。これを語る時、互ひの心に、無益の事なりといふ事を知らず。」(徒然草164段)
私にも他人からの嫉妬や悪口が気になる時期があった。
当時は人から良く見られたいって気持ちがあったから。
「名利に使はれて、閑かなる暇なく、一生を苦しむるこそ、愚かなれ。・・・誉むる人、毀る人、共に世に止まらず。伝へ聞かん人、またまたすみやかに去るべし。誰をか恥ぢ、誰にか知られん事を願はん。」(徒然草38段)
あなたを誉める人もけなす人も、遠からずこの世を去ってしまう。
あなたの評判を伝え聞いた人も同じくこの世を去っていく。
誰に対して自分を恥じ、誰に対して自分を認めて欲しいと願うのか?
名誉や利益に心を乱されるのは愚かなことだよ、と兼好法師は説く。
嫉妬を受けることで心が強くなる。
だからより幸福になるためのありがたい贈り物。
今はそんな風に捉えている。
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