坂道には神が宿る/山野勝「大江戸坂道探訪」

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山野勝「大江戸坂道探訪」大江戸坂道探訪。

著者は日本坂道学会の会長、山野勝氏。

ちなみにこの学会2名で副会長はタモリさん。

たくさん歩いた方が頭の回転が良くなる気がして、

駅2つくらいの距離なら歩くことにしている。

そんな時に出会った坂道の本。おもしろい。

港区は坂が多い印象があり、

なんと港区のWebサイトにこんなページが!

そういえば港区に神社が多い気がするのは、

坂道が多いことと何か関連があるのかもしれない。

かつては坂道に荒ぶる神がいると信じられていた。

峠や岐路など何かの境界には神が宿るといった感覚。

万葉集にこんな歌がある。(巻20・4402)

ちはやふる 神のみ坂に 幣まつり

いはふ命は 母父がため

神坂峠(長野と岐阜の境界あたり)を超える際に、

幣(ヌサ)を奉じて、荒ぶる神を鎮めようとした。

幣と境界を詠ったより有名な和歌は、

百人一首菅原道真の歌だ。

このたびは ぬさもとりあへず 手向山

紅葉の錦 神のまにまに

かつて都があった平城京から見て手向山は東のはて。

都の内と外を分ける境界は異世界への入口でもあった。

そんな場所に神を鎮める幣も持たずに訪れた時に詠まれた。

というわけで私も坂道探検に幣を…捕まるよね(笑)

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