景気の循環を四季の移ろいと見立て、
季節ごとの美味を有利な投資対象と見立てる。
2000年のITバブルから約1周半を体験する中で、
私が戦える期間(バリュー投資)は冬から春にかけてと悟った。
日本株に関しては、そろそろ出番がなくなる時期だろう。
「場の位を見分くる所、場において日を負うと云ふ事有り・・・いずれも場の得を用いて、場の勝をうるといふ心専にして、よくよく吟味して鍛錬あるべきものなり。」
宮本武蔵は「五輪書」で勝負の行方は「場の次第」と説く。
「場」を見極めた上で、「縁のあたりを打つ」ことが大切。
「縁のあたりと云ふ事。我打出す時、敵打ちとめん、はりのけんとする時、我打一つにして、あたまをも打ち、足をもうつ。太刀の道一つをもって、いづれなりとも打つ所、是縁の打也。此打、能々打ちならひ、何時も出会ふ打也。細々打ちあひて分別あるべき事也。」
武蔵の「打つ」とは「当たる」に近い感覚を指している。
進んでいったら突きあたる感じだ(あたるはゆきあたるほどの心)。
「縁」にあたるは、「まぐれ」にあたる感覚に近いかもしれない。
やってくる偶然と迎えにいく偶然が、ふとした瞬間に出会う…
投資も勝負事だから、感覚的には剣の道に似ているのかも。
一番難しいのは景気が今、どの季節なのかの判断だろう。
「物事の景気という事は、我が智力強ければ必ず見ゆる所なり。」
武蔵は相手と対峙した時に、足の先、剣の先で景気を感じとる。
景気は日経新聞ではなく、日々の感覚の先端で感じとるもの。
ありきたりの情報に背を向ければ(=世間と距離をおけば)、
景気が近くに落ちていることに気がつくことができるばすだ。
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