この世には、たしかなこと(常なるもの)は何ひとつない。
「無常」とは、本当によくできた言葉だとしみじみ思う。
歴史の転換点に無常と向き合い、和歌や随筆を残した
西行(平安末期)、兼好(鎌倉末期)に、妙なほど心ひかれるのは、
今が時代の転換点のように感じているからなのかな。
いつの時代も「思い描いた未来」と「やがて起きる現実」との溝は、
「想定外」という言葉でしか埋められないのかもしれないけど…。
21世紀になってから、20世紀に信じられたものが次々壊れたような感覚。
原子力発電。
半永久的に電力を確保するための、20世紀最高の技術1つだった。
でも、やっぱりこの世に「永久」「永遠」なんてものは存在しなかった。
そして、金融。
過去・現在・未来が一直線につながっているとの幻想で崩壊。
また、人の金銭欲にブレーキがかけられない以上、常に暴走してしまう。
同じように経済学や経営学も、すべてを論理と数字で語ろうとして崩壊。。。
「無常」を忘れたものが、世の無常を加速(無常迅速)させる不思議。
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