「竹取物語」は「限りのない美と心」を表した日本の美意識の原点。
そんなツベタナ・クリステワの見解に誘われて、久しぶりに読んでみた。
「月」が絡んだロマンティックな物語と勘違いしてる人もたまにいるけど、
- かぐや姫の「心」の成長を描いた物語
- 人には「心」があるから「死」があり、天人は「心」がないから「不死」
- 富や権力ではなく、愛情に満ちた「心」こそが人の力の源
- 5人の求婚者には実在のモデルがいて政治批判の要素も
- 語源ギャグ満載(例…不死の薬を火口に捨てたから富士山)
なんてことが主要なテーマになっていて、あまり「月」は関係ない。
竹が光っていたのは、月の光を浴びていたからではなく…。
竹は切断する際に、ほのかに発光するらしく、そこからきてるみたい。
ちなみに「月のうさぎがお餅つき」は「今昔物語」に登場する話だよ。
ただ私たち日本人が、時代を超えて月に恋してたのは明らか。
日本語の形成に一役買った和歌に「恋」「月」「桜」は不可欠だったし、
日本最初の技術革新は「月を手におさめる」ための扇子かもしれない。
満ちては欠ける姿に全宇宙を見た道元。月へ逃避した足利義政。
”I love you.”を「あなたといると、月がきれいですね」と訳した夏目漱石。
私が読み込めてないだけで、「竹取物語」にも「月」が隠れてるのかな。
コメント
本当に久しぶりに拝見したところ、かなり内容が変わっていて驚きました。
まろさんは以前と同じ方ですよね?
ブログの雰囲気が変わっていていないように感じますが、尋ねてみたくなりました。
同じです!と答えるだけじゃつまらないので、
こんな記事を書いてみました。
http://www.pixy10.org/archives/2417717.html