TSMCの成長で台湾が電力・水不足に!

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Newsweek日本版の特集「台湾半導体 王国に迫るリスク」
中国の台湾侵攻以外にもTSMCのアキレス腱があることに気付かされた。

まずはTSMCの現状をざっと箇条書きすると、

  • 半導体生産市場で世界シェア53.4%
  • 電子機器に使われる最先端半導体の92%を供給
  • 台湾のGDPの約15%を占める
  • 中国が台湾に侵攻しようとした場合、アメリカが介入する理由に?(シリコンの盾)

台湾にとって様々な意味で最重要な企業であることは間違いないが、
今後もTSMCが成長を続けた場合、まもなく水と電力の限界が来る

電力不足

  • 2030年までに台湾全土の電力使用量のうち、10%をTSMC占める見込み
  • 世界的に再生エネルギーへの転換が迫られている。しかし2022年の台湾の再エネ発電は8%。
  • 住民や環境への負荷を上回る速度で、風力発電所や太陽光発電所の建設が計画されている。

水不足

  • 半導体製造には純度の高い水が必要で、TSMCの一日あたりの水使用量は15万6,000トン。
  • すでに供給が需要に追いつかない状態。台湾南部では1日に39万トンの水が不足している。
  • 淡水化施設も建設されたが、淡水化には大量のエネルギーを消費する。
  • 世界的な気候変動により、今後、台湾の雨量が減る見込み。

以上のことから、生産拠点を台湾国外に移していかなければ、
今後も世界シェアを握り続けることは難しくなると言えるだろう。
またESG投資の観点から問題企業として認識される恐れもある。

でも海外拠点が増えるほど、中国の台湾侵攻が近づく予感が…。
TSMCの決算情報を捕捉していれば、中国がいつ動くか分かるかも?

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