論理的に一貫しているものが好まれるわけ

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論理の積み上げにより、世界を読み解くことができるという考え方は、
連続性・規則性を望む私たちの脳が見せる幻想ではないか? 
前回の記事でそんなことを書いた。

これを認識させられたのが、私たち人間は約60兆の細胞でできていて、
うち数千億の細胞はたったの1日で入れ替わってしまうということ。
細胞レベルでは半年も経てば、まったく別人になってしまう仕組みの中で、
1人の人間としての連続性や一貫性を保つために必要なのが「記憶」

だが脳細胞も絶え間のない流転にさらされているのに、なぜ記憶が保たれるのか?
福岡伸一「動的平衡」では神経回路の作用ではないかと説明されている。

「記憶はおそらく細胞の外側にある。正確にいえば、細胞と細胞のあいだに。神経の細胞(ニューロン)はシナプスという連携を作って互いに結合している。結合して神経回路を作っている。・・・たとえ、個々の神経細胞の中身のタンパク質分子が、合成と分解を受けてすっかり入れ替わっても、細胞と細胞とが形づくる回路の形は保持される。」

例えるなら、夜空の星が細胞で、星座が神経回路。
星座を構成する星が入れ替わったとしても、
星座の形が残り、その形の中に記憶が宿っているとの考え方。

なにやら相当な苦労の末に自己同一性を獲得しているのだ。
だから私たちは論理的に一貫したものを素晴らしいと思うのではないか?
たとえば明確な夢や目標を持って、それに突き進むことが美徳とされるように。

でも株式投資では、過去の選択や判断に囚われると、うまくいかないことが多い。
もちろん過去の分析や意志決定に対して、ある程度の一貫性は必要だが、
柔軟な判断ができなくなり、偶然の幸運を掴みにくくなる
ように思う。

「むすんでひらいて、手をうってむすんで。またひらいて手をうって、その手を上に。」

時間をかけて決めた目標や計画(むすぶ)であっても、
いったんチャラにして(ひらいて、手をうつ)、新しくやりなおす(むすぶ)。
この繰り返しを意識的にやっていくことが大切なのではないかと思う。

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