緊急事態宣言下のゴールデンウィークを終えて

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3月中頃にはゴールデンウィーク明けには落ち着いているはず、
と勝手な見通しを立てていたが、事態はより深刻なものだった。
この2ヶ月間の雑感を書き留めておこう。

投資を楽しむ

3月の株価暴落のサーキットブレーカー連発には冷静に投資できた。
暴落に動じなくなるまで、ちょうど20年かかったということか。

株高の修正が起こりそうな雰囲気は各種統計から感じられ、
きっかけは分からないがそろそろ…と心の準備ができていたおかげ。
こういうのは「まぐれ」にすぎないものだから、ここでは詳しく書かないが、
将来の自分にあてて資料を作って、2028年の元旦に届くようにしておいた。
10年に1度は経済危機が起こるので、次の準備をするのに良い頃合いだろう。

この不透明な状況で投資なんて…と思われるかもしれないが、
私の投資に対する考え方は「パスカルの賭け」の問答に似ている。

神がいるか、いないか、どちらに賭けるべきか?
キリスト教世界で生きる以上、いる方に賭けるべきではないか?
神を信じることの期待値は無限なのだから、とパスカルは問く。
このキリスト教世界を資本主義社会に読み換えるイメージだろうか。

しかし今回の一件でアメリカから中国へ覇権が移る分岐点となる可能性もあり、
その場合の収束後の世界をどう読めばよいのか、悩ましいところだ。

住まいのこれから

1968年の「香港かぜ」までは30〜40年周期でパンデミックが起きていた。
たまたま50年以上も間が空いたが、一生に2回は経験するもののようだ。
今回生き延びることができ、30年後に危機に遭遇した場合、私は70歳超。
その時、人口過密で感染が拡大しやすい都市部に住んでいるのは辛い。

歳を取ってから生活環境を大きく変えるのは難しいだろうから、
今のうちから東京に留まるかどうか、考えはじめるべきだろう。

またこれからは通勤という概念も大きく変わると見て間違いない。
もとより真夏の都心で通勤などという行動は馬鹿げたものだったのだ。
家で仕事をするのが当たり前の時代へ変わっていくことを考えると、
手狭な都心の家よりも、郊外に住居を構えることが好まれるはず。
電車通勤の利便性には最強だった駅近タワーマンションの時代も終わりだ。

食文化への憂い

週末に妻と美食探訪を楽しむのが習慣だったが、まったく出かけられなくなった。
ついこの間までは、日本の食文化は世界に誇れるもの!と言われたものだが、
料亭やレストランに関しては緊急事態宣言でバッサリ斬り捨てられてしまった。
行きつけのお店のテイクアウトを買って応援したいが、車がないから動きがとれない。

東京は電車が便利だから車なんて必要ない!と豪語していたが、
自家用車の必要性を痛感させられる事態となった。
といっても我が家は河の近くの低地ゆえ、台風で水没するから無理なのだが。

今回の休業を前向きに捉え、研究期間に充てると語っていた料理人もいた。
こんなに時間がとれることはないから、自分で野菜を栽培してみるとのこと。
事態が沈静化した後は、こういう方のお店に今まで以上に通い、
美味を堪能するとともに、その飽くなき探究心に刺激を受けたい。

読書は最強

10年超も続けたGWの恒例行事だった「学習の高速道路」についての再編集。
この1年間、羽生善治さんに関する目を引く書籍がなかったこともあり断念。

もちろんGOVID-19の感染拡大で、興味が別の方向に広がった影響もある。
ウイルスについて学ぶことに夢中になり、混沌の渦中ではやはり古典の再読が効く。
さらに世の中が大きく変わろうとする今の状況は、
ルネサンス期に通ずるのでは?と関連書籍を読みあさっている。

図書館までもが閉鎖されたのは痛かったが、電子書籍があればなんとかなる。
普段は家に引きこもって本ばかりを読んでいたら、怒られたものだが、
外出自粛が叫ばれる中、読書好きは最強であることを認識した。

そういえば今年のゴールデンウィークの過ごし方は、
結婚前に戻ったようなもので、私にとっては自粛でも何でもなかった。

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