とある会社の若手社員のランチ会に呼ばれていろいろ話をしてきたら、
「投資を社会をよく知るためのツールにして、お金を使って勉強して楽しんでいいものなのだと気がついた。」
という感想をいただいた。
投資を通じて世の中を学んで楽しむことが人生を豊かにする!
がモットーの私にとって、この上ない反応で嬉しかった。
でもこういった感覚で投資をはじめられるのは、
人生の本当に短い時期に限られるのかもしれない。
「僕が「小さい頃に投資の経験をしてほしい」と考えるのは、社会に出てから、自分の生活費の一部をいきなり投資に回すというのは、とてもハードルが高いことだからです。それよりも、生活費の心配をしなくていい間に、失敗しても困らないお金を使って、ゆとりを持って楽しく投資に挑戦してみてもらいたい。投資をはじめる前に、十分に「お金」の勉強ができている必要はありません。なぜなら、実際の「投資」を通じてたくさんのことを学ぶことができるから。」
とは言うけれども、それは親の考え次第なので難しい。
現実的には生活費に不安の少ない、社会に出て結婚するまでの間だろう。
そして投資を通じて様々な業界のビジネスモデルを学び、
それを仕事等に生かして収入につなげるところまで考えるなら、
30代半ばまでに2,3年の投資歴は欲しいところだ。
そう考えると投資をはじめるのに最適な時期は、
20代前半からの約10年間の短い期間に絞られる。
長いように見えて案外短い。
先延ばしをしていたら、2,3年はあっという間だから。
「人は、これを、次にはあれを、考えをめぐらせ、遠い将来のことにまで思いを馳せる。ところが、この先延ばしこそ生の最大の浪費なのである。先延ばしは、先々のことを約束することで、次の日が来るごとに、その一日を奪い去り、今という時を奪い去る。生きることにとっての最大の障害は、明日という時に依存し、今日という時を無にする期待である。」(セネカ「生の短さについて」)
ここまで投資を通じた学びの観点から考えてきたけど、
もちろん純粋な投資リターンを得るためには、
投資をはじめる年齢が早ければ早いほど良いに決まっている。
ただ長期で投資を続けるのが有利というような話ではない。
周期的に訪れる破滅的な暴落に一生のうちに何度出会えるか?
そしてその時に勇気を持って行動できるだけの投資経験を有しているか?
それが個人投資家の運用成績を決めるのだ!
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