義母がふたたび金融機関のカモにされてしまった!
今年の春にゆうちょ銀行にカモられた話を紹介したが、
- ゆうちょ銀行の窓口で投資信託を買ってはいけない(17/04/22)
今回は訴訟例も数多い悪質な金融商品販売に巻き込まれた。
銀行窓口定番の高コスト投資信託(西日本シティ銀行)
先月、西日本シティ銀行の窓口で勧められるがままに、
買ってしまった投資信託は次の3本。
- のむラップ・ファンド普通型(購入時手数料1.08%、信託報酬1.3284%)
- グローバル・ロボティクス株式ファンド(購入時手数料3.24%、信託報酬1.9008%)
- イーストスプリング・インド株式オープン(購入時手数料3.24%、信託報酬1.32516%)
前回のゆうちょ銀行の事例で分かったように、
多くの金融機関ではネットバンクが使えなければ、
良質な低コストの投資信託を選ぶことができない仕組みになっている。
そこはあきらめた上で、のむラップ・ファンドについては受け入れよう。
しかし残りの2本は、あきらかに手数料稼ぎの道具にされただけ。
そもそもなぜ60代半ばで株式だらけのポートフォリオなのだ?
顧客のことは一切考えていないか、社内教育が極めてずさんかのどちらかだ。
悪名高き仕組債!(西日本シティTT証券)
ここまではありがちなパターン。しかし話はまだ続く。
西日本シティ銀行でグループ会社の西日本シティTT証券を紹介され、
ここで今回売りつけられた最も高額な商品がいわゆる仕組債!
- スウェーデン輸出銀行 期限前償還条項付 ノックイン条項付 他社株転換条項付 円建デジタル・クーポン債(ジェイエフイーホールディングス)
帰省した妻からチラシの写真が送られてきただけなので詳細は分からないが、
おそらくJFEの株価の変動によって償還額が変わる債券だろう。
※その後資料を確認ところ証券会社側にだいぶ有利な条件が付されていた。
リーマン・ショック後に訴訟の事例も数多い問題の商品である。
義母のように投資の知識・経験に乏しい人々が、
勧められるがままに利率のいい普通預金くらいの感覚で投資し、
ノックイン条項にノックアウトされて投資資金の大半を失った。
現時点では被害を受けていないため訴訟にはできないが、
残念ながら購入時に70歳超または痴呆症でないと勝訴の判例が見当たらない。
満期の2020年10月まで何もないことを願うしかないのか…。
ただ本件は金融庁が情報提供を呼びかけている事案に該当するため、
「金融モニタリング情報収集窓口」に報告することにした。
30~40代の投資家にもの申す!
現在、個人投資家目線で優秀ファンドを選ぶ
「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2017」
の投票期間中だが、
年明けの結果発表では例年低コストのインデックスファンドが上位を占める。
30~40代の資産形成層が0.1%単位の信託報酬の値下げに歓喜する一方で、
その親世代は退職金から多額の手数料をかすめ取られている。
今回、義母は手数料だけで数十万円は取られていると想定される。
さらに仕組債という爆弾が爆発すれば数百万円の損失という悪夢がふりかかる。
我々の世代が気にかける信託報酬の細かな差などゴミのような話だ。
信託報酬のより安い投資信託への乗り換えを考える時間があるのなら、
親とお金の話する時間を作り、カモにされないよう気をつけてあげるべきだ。
しかし事前に相談してもらえなかった私の立場って…。
まったくとんだ恥さらしな話だけど、
九州に親戚がいる方は西日本シティ銀行とTT証券に気をつけて!
>>>つづく「金融機関から親の資産をどう守るか?」
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