1970~80年代生まれの親の世代は、
勤めた企業から多額の退職金をもらえた最後の世代だろう。
それゆえにそのお金を金融機関が虎視眈々と狙っている。
今は日米ともに株価が高値更新中のニュースが賑わい欲が出やすい。
そして投資に関する知識がゼロに等しい状態で金融機関の窓口を訪れ、
いいようにカモにされ、不当に高額な手数料をむしり取られる。
女手一つで三人の娘を大学まで行かせた強者の義母でもこのザマだ。
金融機関の店舗閉鎖や人員削減が話題になる中、敵も血まなこだ。
同じように悪質な営業の被害に遭っている方も多いのでは?
仕組債のような商品はもしもの時はあっという間に資産が5~6割減になる。
我々の世代が良質な投資信託を選別し、コツコツと投資していても、
家族全体で見れば、取り返しのつかないダメージを与えられてしまう。
そこで真剣に「金融機関から親の資産をいかに守るか?」を考えてみた。
自分の世代の常識は通用しない
ネット証券を使うことができれば金融機関の窓口など不要だ。
しかし親の世代はそうはいかない。
インターネットを通じた取引を敬遠またはそもそもパソコンに不慣れ。
ならば窓口で買うことができる良質な投資信託をと探してみても、
購入時手数料ゼロのインデックスファンド等は存在しない。
たとえばゆうちょ銀行でセゾン投信の投資信託を取り扱っているが、
店頭で購入することはできず、ネットバンク経由のみとなっている。
投資をしたいならネットを使えばいいという姿勢では解決しない。
いかに金融機関の窓口に近づけさせないようにするかが大切だ。
金融機関からの電話はオレオレ詐欺と同じ
一般的に銀行の場合は普通預金の残高が1,000万円を超えると、
「お客様の専任担当になりました。ご挨拶させていただきたいので、店舗にお越しの際はぜひお声がけください。」
といった内容の電話をかけてきて、
うっかり銀行の窓口に行ってしまうとカモにされる。
かつて私自身、この手の営業を受けて、おもしろ半分で店舗を訪問し、
担当者を名乗る人物の無知を指摘してボコボコにしてきた。
以後この店舗から営業の連絡は一切来ない。
敵は金融の知識を持つ者を敬遠して近寄ろうとはしない。
もし親がどうしても窓口に行きたいというのなら、
仕事を休んででも、ついて行ってあげるべきだろう。
もしこの人を手数料稼ぎの道具にしたら、
息子・娘が出てきてめんどうになると相手に認識させることだ。
うちの実家では固定電話をナンバーディスプレイにして、
いっさい電話に出ないようにしている。母に言わせれば、
「銀行からの電話なんてオレオレ詐欺と一緒でしょ?」
こういう境地に達していれば安心なのだが。。。
親世代が安心して資産運用をする方法はあるのか?
親の資産を守るために大切なことをいったん整理すると、
- 銀行口座は複数持って預金残高が1,000万円を超えないように
- 店舗型の証券会社には口座を開かない(残高に関係なく営業される)
- 金融機関からの勧誘に耳を傾けない
ということがポイントとなる。
しかし平均寿命が延び、引退から20年超の人生を送るとなると、
いかに現状の現預金を守るかだけではなく、
株や債券での運用も1つの選択肢として考えてもいいのかもしれない。
※退職金がもらえるほど勤め上げたなら年金で十分な気もするが。
インターネットが使えない場合はどのような方法が考えられるだろうか?
すぐに思いついたのは2つ。
- 取扱い投資信託が1本の独立系運用会社を利用する
- 子供が親名義のネット銀行or証券の口座を預かって運用してあげる
独立系運用会社を利用する
まずインターネットなしで投資できる独立系運用会社についてだが、
取扱商品が1本であれば、指定口座に振り込めば自動的に買い付けてくれる。
下記のような選択肢が考えられる。
- ありがとう投信
- 鎌倉投信
- さわかみ投信
- ユニオン投信
またありがとう投信にはシニア世代向けの「定期換金サービス」もある。
ただ問題点は上記の商品はすべて株式のみに投資する投資信託となり、
債券も欲しいような気もするのだが…と投資対象に制限があること。
親のネット口座を預かる
これは最近まで私自身が実際に試していた方法。
母のマネックス証券の口座を管理していたが、
結婚して家を出るタイミングで株式を売却して現金化した。
一緒に住んでいないと、なんとなくやりづらいものがある。
また現在の証券市場の環境下で、新たに資金を預かって運用するのは難しい。
バブル崩壊や金融危機の市場低迷時に開始すれば実績を上げるのは簡単だが…。
このほかに思いついたら後日追記しよう。
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