日本経済の命運にぎる?今年の税制改正大綱

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最近涼しくなり、やっと秋になったかな?
毎年この時期になると、12月の税制改正大綱の発表が気になるわけで。
今年は12月14日頃発表されることだろう。
我々投資家にとっての注目点はやはり、証券税制だよね。
優遇税率に断固反対の民主党が勢いづいててちょっと不安。

個人的な意見だけれども、株の譲渡益・配当への課税をどうするかに、
日本経済の命運がかかってるって言っちゃってもいいんじゃないかと。

たまに新聞などで労働分配率の低下が騒がれているけど、
先進国の中では労働分配率が高い国といえる。
だから今後、大幅に上昇することはたぶんない。
 ※ 労働政策研究・研修機構 国際労働比較2007 第1-21表
 ※ 三菱総合研究所「10年後の労働分配率

それじゃあ、景気を左右する個人消費はどこで支えるさ?と考えてみる。
株式投資から発生する譲渡益と配当なんじゃないの?と私は思う。
ごく簡単に考えれば、労働分配率を減らすと企業の利益は増えるんだから、
株価も上がり、配当も増えるはずでしょ?
だから、個人がその恩恵を最大限受けられるような税制にしなきゃダメ。
税率20%に戻したりしたら…。たぶん不景気に突入ですな。
私の理想は、配当は課税なし、株式は保有期間に応じて税率を変える。

コメント

  1. みほのぶるぼん より:

     この国の人たちは金持ちが嫌いですからね。我ら小市民の場合はそう思っても仕方ないところはあるかもしれませんが、国の運営者たる議員・官僚がそんな考え方しかできないようでは終わってます。
     ”あるところから取れるだけ取る”より、”とんでもなく持っている人から薄く頂く”という形の方がトータルでは税収も多いでしょう。1000億×5%>1億×40%ですよ(数字はでたらめですが)。
     国として、”金持ち優遇”という考え方を持って欲しい。けど、格差問題で自民を蹴落とそうとしている民主が与党になったりしたらなぁ…
     あと、保有期間に応じて税率を変えるのは大賛成です。そもそも”投資”の意味を考えれば当然の措置。真に国の経済に役立つべき行動については、積極的に優遇すべき。

  2. 与六 より:

    いつも楽しく拝読しています。
    株取り引きへの課税のほかに、消費税も話題になってますよね。話を単純化しすぎかもしれませんが、仮に、どちらかを上げないといけないとしましょう。消費税を据え置いて株の税を上げたほうが、個人消費の向上には役にたつのではないでしょうか。
    (上記は主張ではなく質問です。この問いに答えるためには、株保有人口と非株保有人口それぞれの、限界消費性向と、個人消費全体に占める割合、この2つのデータが必要だと思います。)
    あと、税制をアメリカほど複雑にしないでほしいとも思います。保有期間に応じてキャピタルゲイン税率を変えるまではいいとしても、配当にも2種類の税体系があるとか、年金控除にも2種類あるとか、ちょっと大変。

  3. まろ@管理人 より:

    この記事は、近年好景気の国は、
     資産価格の上昇 → 個人消費の向上 → GDP押し上げ
    なんて話を聞き、日本なら何の価格の上昇が考えられるかな、
    と考えて、やっぱり株かな?ってとこから書いてみました。
    税制に関しては、みほのぶるぼんサンご指摘の通り、
    「金持ち優遇」って考え方も必要だと思います。
    金持ちイジメの税制にすれば、有能な人は海外へいなくなってしまいます。
    日本は人口が減少していくんだから、有能な人が安心して働ける国づくり
    といった視点も大切なはず。世界の優秀な人も来てくれる位の魅力が必要。
    日本は金持ちというと、地主で何もせずにお金儲けてるイメージがあるのかな。
    有能だからこそお金持ちになった人の方が多いはずなのに…。
    与六さんの鋭いツッコミ・質問ですが、
    違う側面から私の知ってる範囲で考えてみました。
    現在、国の税収のうち下記税金の占める割合は、
     消費税…13~15%
     上場株の譲渡所得税…1%未満
    なので、株の税金で消費税の穴埋めはちょっとムリです。
    むしろ国から見れば、株の税金なんて取るに足らない税収なので、
    はじめっからなくたっていいようなものなのです。
    どちらかというと、約10%を占める固定資産税を上げるのは面白いかも。
    金持ちほど大きな家に住んでいるから、納税額が増えます。
    また固定資産税は、国税ではなく地方税(地方公共団体の税収)になるので、
    最近、国会でも話題に上っている税源移譲の観点からもピッタリです。

  4. pon より:

    いつも楽しく拝見しております。
    まろさんの意見に大賛成です。日本の政治家の発言やを
    聞きますと、日本企業を中長期で投資するなんて
    とても怖くてできません。実際90%は海外にしています。考え方や政策はすでに中国に追い越されてる気がします。

  5. まろ@管理人 より:

    ponさんのご意見に勝手に追加・便乗すると、
    日本市場では上場指南をする証券会社ですら不正会計やります。
    海外市場に上場している日本企業以外は、投資対象として不適格かも。
    ただこの辺りの話は、もしかしたら中国の方がヒドイかも?

  6. 与六 より:

    なるほど。消費税に比べて株の取り引きにかかる税はたいした額にならないのですね。それならもうしばらく下げたままでもよさそうなものです。(もっとも、例外扱いをなくしたほうが税制がシンプルになるという別のプラスもあるのですが。)
    固定資産税というのは面白いアイデアですね。不動産を持ってる人が支払うものですよね。これと消費税のバランスをとることで、累進性をうまく調節してくれるといいなあ。
    勉強になりました。お返事ありがとうございました。