リレー連載企画「本日のスープ~株式投資をめぐる三重奏~」。
rennyさんからのご寄稿コラムです。
1.私が投資信託に期待する役割
2.これから投資をはじめる方へ伝えたいこと
順に書いてみます。
「私が投資信託に期待する役割」
前回、m@さんが「身近な投資ツール」とまとめられましたが、ごく普通の人が投資、資産運用に取り組む際に最も適しており、かつ、容易に始められるのが投資信託だと私も思います。ただ、残念なことに「株式投資とは一体何なのか」「株式投資のリターンはどこからやってくるのか」について正しく理解されていない人たちがまだまだ沢山いるのが実態です。
投資信託のメーカーともいうべき投信会社のWebサイト。
そこにあるコンテンツは商品の紹介ばかりです。「投資」の持つ意味、なぜ自分たちが投資信託を提供しているのか、何をもたらそうとしているのか、そうしたメッセージ、想いをうかがわせる投信会社がほとんどありません。投信会社の役割は、お金を投資家から預かり、投資家のために「投資」「運用」をすることです。であれば「投資」「運用」について、自分たちの信じる根っこ、拠って立つ哲学を語るのがあるべき姿ではないでしょうか。こうした部分がグラグラしているから、不祥事を起こした投信会社が自らで厳しく律することができないのだと思います。
「商品」の中身を語る前に、「投資」を通じて何をもたらそうとしているのか、誰のために存在しているのか、その存在意義を実現するためにどんな責任があるのか、まずそれを明らかにし、自らで律することができていることを示して欲しい、私はそう思います。
「投資信託に期待する役割」として個人的に少し考えていること。
「投資信託」を「持株会社」として捉えてみよう!、ということです。
主に株式を組み入れている投資信託は、組入れ先の会社のオーナーです。
持株会社と呼べる面があります。
保有株数に応じた利益や株主資本が投資信託に帰属しているのです。
とすれば、個々の投資信託について10,000口当たり帰属する利益、株主資本が計算できることになります。私自身が投資したくなるのは、帰属する利益や株主資本を時間をかけて着実に増加させてくれる、そんな投資信託です。
個人的に「投資信託に期待する役割」は、持続的に利益を積み重ねていける会社を選び出し、リーズナブルな評価で買付けるということになります。
あと、もう一つありました。
国内の中小型株への投資にもっと力を入れて欲しいな、ということです。
この面では非常に寂しいことになっているわけですが、上述のように投信会社が自らの拠って立つ哲学を語り始めることで状況が少しずつ変わるのではないか、と勝手に期待しています。
「これから投資をはじめる方へ伝えたいこと」
ごくごく少額で始めてみる。これに尽きると思います。
いきなりドーン!はダメ。
m@さんがおっしゃるとおり、「時価が変わる世界に慣れる」ことです。
その世界に馴染めない方もいらっしゃると思いますが、そういう方は投資、資産運用の類には近寄らないようにすべきです。問題商品を提供している業者の多くは、時価が変わる世界に馴染めない、抵抗がある人をターゲットにしていますから。特に要注意です。
まろさんのお題に対してのお答えは以上です。
「投資信託」は投資や資産運用のイメージを大転換できる可能性を秘めています。その可能性を引き出そう、現実のものにしようとしている投信会社が1つでも多く増えてくれると良いのですが、あまり見通しは良くないような。。。
以上のコラムを受けて私が用意した24皿目はこちら。
コメント