もっと広い家を買いたいから住宅ローンを多めに借りようかと…
その段階で相談されても、困るんだけどね。。。
私の同世代(30代半ば)は35年ローンを組みたがるものなのか?
まぁローンの話はいったんおいといて(前にも一度書いたけど)、
今日は人に必要な「広さ」について少々。
鴨長明「方丈記」。
東日本大震災を機に注目された古典のひとつ。
「行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。世の中にある、人とすみかと、またかくのごとし。・・・仮の宿り、誰が為にか心を悩まし、何によりてか目を喜ばしむる。」
実は「方丈記」の「方丈」とは家の広さのことを指している。
- 方丈=一丈四方
- 一丈=3.03メートル
- 3.03メートル×3.03メートル=四畳半
長明にとって必要な家の広さはたった四畳半だった。
ちなみにこの四畳半といえば、のちに和室の原点となった
足利義政の「慈照寺東求堂・同仁斎」と同じなのが不思議。
日本人は四畳半の広さが好きみたいだ。
いや日本だけの話ではない。
トルストイ民話集「人にはどれほどの土地がいるか」。
子供の頃に読んだ人も多いんじゃないかな。
日の出から日没までにの間に囲んだ土地を1000ルーブルで売買。
そうもちかけられた購入者が走りまくって日没のゴールともに死亡。
彼には墓穴の広さだけが必要だったんだね、って話。
人に必要な「広さ」は実に狭い。
オマケで世界中のお金を集める広さも…マンハッタン島程度で十分。
コメント
広すぎると、無駄なものが増える。
捨てられるべきものが置いておくスペースがあるために捨てる決断を先送りにしていく・・・カオス化します(笑)。
人には、それぞれの人に合わせた大きさがあるような気がしています。それは管理できる大きさといってもよいかも。
お金の器というものも同じような感じかな?いきなり宝くじが当たって人生が狂う人は、お金の器以上になってコントロールできなくなるから。
自分の器というものを色々な尺度で振り返ってみるか?
起きて半畳寝て一畳・・・ちと狭いかな。
かぐや姫の神田川世代は、四畳半にノスタルジーを感じます(笑)。
35年ローンって、定年まで収入が安定してかつ健康体で
あることを前提としたかなり楽観的なものですよね。
銀行からすれば途中で何かあっても担保(住宅)があるし
保険もかけてるから別に問題ないんみたいですが。
人間、身の丈ってものを知るのはなかなか難しいものですね。
では、そんな自分は身の丈知ってるかと問われると、あまり自身は
ないのですが(苦笑)
ところで、必要な広さって仰る通り案外小さなものですよね。
普通に自分が落ち着いて過ごすのには四畳半はしっくりきます。
私の場合、東京にいたときは趣味のもの(甲冑とぬいぐるみ)を
自分の空間内に置きたいという理由で、幾分広めの10畳程度の
部屋に居ましたが…それら趣味のものが占有してる場所を抜くと
案外狭いものでした。
普段使うものが、手を伸ばせば届く範囲に収まるくらいの空間
にあり、そのパーソナルスペースの外に家具や装飾品が少々。
それが四畳半なのかもしれませんね。
お二方とも広いとゴミが増えるとご意見が一致しておられるようですが、さらっと「甲冑」なんてとんでもない話が。。。
今日も引き続き、空間の話を書きました。千利休と同時代のルネサンスの話です。こちらもぜひ。
→http://www.pixy10.org/archives/9263472.html