どんな文脈で語られた言葉か調べきれなかったけど
「12,13歳くらいまでに民族の神話を学ばなかった民族は、例外なく滅んでいる。」
20世紀の歴史学者、アーノルド・J.トインビーがこう語ったという。
神話…。2012年は「古事記」編纂1300周年の年だった。
ってなわけで年末は気の向くままに古事記を編集してみよう。
古事記に描かれた神話は物語だから史実じゃないんでしょ?
現代の感覚からすると、その考え方はまっとうなもの。
でも、古代日本は無文字社会だったことを思い出して。
文字がなければ口伝を担当する語部(かたりべ)の記憶力が頼り。
覚えやすくするために、史実を物語化したのかもしれないよ。
たとえば誰もが知る、ヤマタノオロチ退治の話。
8つの頭を持つ大蛇は、
- 氾濫を繰り返していた出雲地方の斐伊川
- 溶解炉から流れた解けた鉄
のいずれかのメタファーであると言われ、
ヤマタノオロチを退治したスサノオが
- 斐伊川の治水工事をした
- 鉄の武器を有した出雲地方の強敵を倒した
というような歴史が伏せられているんだよ。
そういえば、古来より10月のことを「神無月」というけど、
これは日本中の神様が出雲に行って留守にするから。
古代日本の出雲にいったい何があったのか?
(たぶんつづく。)
コメント
神話にはその国の成り立ちや民族の歴史の断片が織り込まれている…
というより、歴史の断片をおっしゃるように物語調に書き換えたもの
が多いのでしょうか。
キリスト・イスラム・ユダヤの原点となる旧約聖書に書かれた様々
な出来事もその宗教が成立する前の民族の歴史がベースになってる
という話を伝え聞いたような記憶が。
古い伝承も神話も興味深いですね。
そういえば聖書を読まないと西洋の文芸を理解するのは不可能、とよく言われます。ひるがえって考えると、日本も神話を捨てるのはおかしいってことなんでしょうね。
ヤマタノオロチは川の神で実在する。