m@さんの「SRIファンドのスクリーニング手法別の動向」を読んで。
ネガティブ・スクリーニングのSRIファンドの成績がいいそうな。
ネガティブは「良くない企業」を投資対象から外すってこと。
SRI(Socially Responsible Investment 社会的責任投資)は、
20世紀前半に教会が資産運用を行う際に教義に反するとして、
たばこ・アルコール・武器に関連する産業を除外したのがはじまり。
だからSRIの原点はネガティブ・スクリーニングにあるんだ。
でもSRIが普及したのはポジティブ・スクリーニングが登場してから。
1990年代にCSRレポートが現れて分析が可能になったのがきっかけ。
環境(Environmental)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)
の観点で「良い企業」に投資するESG投資もこっちの部類に入る。
だから今はネガティブ・スクリーニングは主流じゃないんだ。
- 横並びだから主流から外れることを恐れる
- 信念を持って白黒はっきりつけるのは得意ではない
って日本特有の事情があるから、リターンが期待できるとしても、
ネガティブ系でSRIファンドを作るのはハードル高いだろうね。
さらに日本の投信業界の特徴として、
- 投資哲学を語るファンド・マネージャーが少ない
ポジティブ系なら外部機関にCSR評価を任せることで、
明確な投資哲学がなくても、SRIファンドを作れてしまうけど、
ネガティブ・スクリーニングとなると、そうはいかないからね。
とはいえ善悪の境界は常に映ろうものだから、
(東京電力は多くのSRIファンドで良い企業として投資されてた)
投資哲学を受益者に伝える努力をしないのなら、
SRIを掲げた投資信託を販売するのは危険なだけ。
私自身は投資信託にあまり詳しくないから、
来月の講演会でm@さん、rennyさんとお話しできればと。
ご参加予定の方に「お!」って名前もあるので、
ぜひ会場からもご意見いただいて、うまく編集したいところ。
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