CSR(Corporate Social Responsibility: 企業の社会的責任)について、
学んでもピンと来ない…、という声を受けてシンプルに編集してみよう。
ある程度普及すると専門家を名乗る者が現れ、意味もなく複雑にして、
自分の仕事を守ろうとするから分からなくなる。どの分野でも起こること。
投資家から見れば、CSRなんてごく簡単な話だ。
決算書、とくに損益計算書がすべてを語ってくれている。
かつてホリエモンや村上ファンドが話題になった頃、
「会社は誰のためのもの?」議論が盛り上がったことがあった。
あえて優先順位をつれば、上から1.顧客、2.取引先、3.従業員…であり、
最下部に位置する投資家に配当・株価上昇の恩恵がもたらされるなら、
上位の関係者への貢献、すなわち社会に貢献している企業と言える。
企業は利益を出せなければ社会に貢献できない。
社会に貢献できなければ利益は出せない。ってことだよ。
一番大切な部分を忘れて難しい話をするからCSRがモヤモヤする。
ありがちな勘違い話としては、同業種のキヤノンとリコーを比べて、
リコーの方がCSR活動がすぐれた企業、みたいな主張。
何が話を難しくしてしまったのか?
貨幣が経済の血流としてあらゆる関係の間に入り込んでいるから。
それなのにお金の話を無視してCSRを語ろうとするからおかしくなる。
企業と社会の共生が必然で、CSRが自発的に機能した時代は終わり、
資本市場の発展とともに、貨幣という単一の価値尺度を介在しなければ、
企業と社会は交流できないのが今の時代、ってことを忘れちゃダメ。
ゆえに「利益」に基づかないCSRの話など絵に描いた餅であり、
真に社会に価値を生むCSRは「利益」を出してから主張すべきものだ。
そして利益を超えたCSRを老舗企業から何か見出せないかな…
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