美意識と日本

安倍晋三・元首相が「美しい国、日本」というスローガンを掲げたとき、
なんじゃそりゃ?と失笑した。当時の自分の教養のなさを恥じるばかり…

最近になってようやく気がついたこと。
日本、そして日本人にとって最も大切なのは、美意識ではないかと。

そんな考えのきっかけになったのは、室町幕府8第将軍、足利義政への評価。
この人、応仁の乱の原因となったり、政治家としては史上最悪を争えるクラス。
でも、銀閣寺をはじめ、わび・さびの概念など、義政の築いた東山文化は、
その後の日本文化に与えた影響が大きく、大絶賛されていることが多い。
政治的無能さよりも、美学・美意識発信の英雄としての側面に光が当てられる。

このあたりの感覚って、外国人には絶対に理解できないような気がする。
そういえば、オフチンニコフは「美の崇拝が日本人の国民的宗教」と指摘した。
やはり日本の特徴は、美しいものへの愛情の深さなのだろうか?

戦後の高度経済成長期。このころの日本に美意識は存在しただろうか?
現在の静岡県知事、川勝平太氏は、かつて著書の中で「失われた10年」を
生活環境からみれば美意識が回復し景観意識が高まった10年」と評した。
そんな流れの中で、「美しい国、日本」という言葉が出てきたのかもれない。

もしかすると、今後の日本を読み解くヒントが転がっていそうな予感もあり…
しかし美意識とは…、なんとも柄に合わないものを追いかけ始めてしまったぞ(笑)