隣国の建国100周年に要注意/岡本行夫「日本にとって最大の危機とは?」

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岡本行夫さん。
顔を見れば、外交関係のあの人か、と分かる方が多いだろう。
COVID-19で2020年4月24日に亡くなっていたのか・・・。

アダム・トゥーズ「暴落」を読んだのをきっかけに、
私は外交や地政学がまるで分かっていないなと反省し、
関連書籍を探し始めたところ、

に出会った。
晩年の2017~19年の講演録を編集した遺作になっている。

これは特に頭に入れておかないといけないなと思った話が、
これから東アジアで節目となる建国100周年の連続。

  • 2045年 韓国建国100周年
  • 2048年 北朝鮮建国100周年
  • 2049年 中国建国100周年

もしも100周年に向けて朝鮮統一が果たされるなら、
軍事力・経済力で日本は追い抜かれる可能性
がある。
韓国の文在寅は、

「日本は歴史認識も持たないし、どうしようもない。韓国が日本よりも強くなった時に初めて、日本は健全な国として韓国の言うことを聞くんだ」

という主張をしているそうで、これを実現するには朝鮮統一が不可欠。

たしかにGDPの計算はヘンテコなところがあり、
開発余地が残された北朝鮮の存在は経済成長に貴重な存在。
また、なんとなくのカンでしかないのだが、
政治的に狡猾な北朝鮮が朝鮮統一の主導権を握りそうで恐ろしい。

また中国は習近平は、建国100周年までに台湾併合を目指すはず
しかし世界中と対立して孤立した状態で100周年を迎えるのは好ましくない。
だから、2020年代後半から30年代前半に台湾を手中に収め、
20年経って人々の記憶が薄れたところで100周年を迎えるのが理想

というのが著者が描くシナリオだ。

こうした東アジア情勢の変化で、「平和」も「自由」も享受してきた日本が、
「平和」と「自由」のどちらかを選択しなければならない局面が到来する可能性も?

しかし日本のGDPに対する軍事費の割合は世界120位前後と弱々しい。
また日本のODA(政府開発援助)はピークだった1997年から半減しており、
世界を味方につけて国を守ることも難しくなってきている。

だからこそ日本にとって日米同盟が極めて重要
日本にちょっかいを出したら、日米安保条約が発動されて米軍が現れる、
と周辺諸国の指導者たちが、常に意識する環境づくりが重要なのだと。

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