このブログのタイトル「投資を楽しむ♪」は、
純粋な投資のブログだった頃は副題に付けていた、
「株式投資を通じて世の中を学んで楽しむ」
を短縮したもの。
知的好奇心が金銭欲に飲み込まれないよう自戒の意味も込めている。
そして投資で大切なことは、
「投資リターンは人生のオマケ」
と認識すること。
投資は豊かな人生を送るための便利な道具。
目標リターンや指標に対する勝ち負け等を追いかけ、心をざわつかせるのは愚かしい。
取材でこんな話をすると記者さんが「?」になってしまうようで、
そんなに変かな?と私も「?」になるというのがお決まりのかたち。
竹田和平さん(1933~2016)に憧れた世代の投資家だから、という影響もあるのかも。
2000年に投資をはじめた私にとって、日本一の個人投資家といえばこの方だった。
今一度その著書「けっきょく、お金は幻です。」(2009)を読み返すと、
投資家に限らず、私たちはお金とどう向き合うべきか、とても参考になる。
特徴的な一言を抜き出すと、
「お金で幸せは買えないが、幸せでお金も買えない。」
金銭欲を剥き出しにすれば、人間とお金の主従関係は逆転してしまい、
暴君と化したお金に奴隷のようにこき使われる人生になってしまう。
そうかといってお金を遠ざけ清貧を気取る人生もどこか行きすぎだ。
ならばちょうどいい塩梅、中庸はどこにあるのか?
経営者、投資家として成功した方の意見に耳を傾けたい。
「お金は幸せの絶対条件ではない。そういう思いがあったからこそ、私のもとにお金が集まってきたのかもしれません。お金がすべてではないと見極めていたからこそ、多くの人が儲けの追求に躍起になり、欲とお金が飛び交う投資の世界に身を置いていても、淡々とした想いでお金に惑わされることもなければ溺れることもなく、ここまで生きてこられたのではないか。そんな思いを持っているのです。」
本当に豊かな投資家はリターンのみで投資の成功を測らないのだ。
そんなことを竹田和平さんに教わったのだった。
その後の私の人生が、投資そのものから得られたものではなく、
その周辺から生まれる幸運をつかむことで、恵まれたものになったのは、
投資家として初期の頃に竹田和平さんの考えに出会えたおかげかもしれない。
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