リレー連載企画「本日のスープ~株式投資をめぐる三重奏~」。
m@さんからのご寄稿コラムです。
先日、テレビ東京のガイアの夜明けで地域の金融機関が中小企業を支援する様子が紹介されました。
町工場の持つ技術を組み合わせることで新たなビジネスを興して融資につなげる、地方銀行の取引先の商品を同じく取引先に紹介して販路拡大の後押しをしたり、ふるさと投資ファンドを通じて資金だけでなくファンづくりに結びつけるなど金融機関がお金儲けだででない姿がそこにはありました。
お金は経済の血液とも例えられますが、明治時代に渋沢栄一が日本で初めて銀行をつくった理念は「一つ一つの滴は小さくとも集まれば大河となって人を利し、国を富ませることにつながる」というものでした。
ガイアの夜明けで紹介された地方金融機関の後ろには市井の人による預金というお金があります。普段、預金していると銀行にお金を預かってもらって利息がもらえるとしか考えないかもしれませんが、銀行に資金を貸し出して銀行が稼いだお金の一部を利息として受け取るというのが本当の預金の姿です。
銀行に預けたお金にはこんなことに使って欲しいという意思はほとんどなく、とにかく利息が欲しい、安全に保管しておいて欲しいというのが預金者の願いだと思います。
rennyさんが前回、「面倒くさい投資家という成分」について書かれていましたが、私にも面倒くさい投資家の成分が多分にあります。
自分のお金の使い道を自分で選ぼうと思い、株式や投資信託に投資するだけでなくふるさと投資を通じて地方の中小企業に投資したり、ソーシャルレンディングという仕組みで企業だったり、海外の個人に小口の融資をしたりしています。
昨年から12月を寄付月間と位置づけて「欲しい未来へ寄付を贈ろう」という取り組みも始まっていますが、寄付も未来へ向けた投資であり自分でお金の使い方を選ぶということです。
投資や寄付はハードルが高いという人は消費で選択することだってできます。例えば児童労働で作られていないカカオで作られたチョコレートを買ったり、農園から安く買い叩いたものでないコーヒー豆を選ぶということだってそうですし、有機栽培の野菜を買ったりオーガニックコットンの商品を買うことだってそうです。
お金は経済の血液なので、使い方一つで未来はちょっとずつ変わります。 そこに気づいたらお金を使うときにちょっと面倒くさいかもしれないけれども満足度もちょっとだけ増えるんじゃないかと思います。
いい投資探検家:m@(エムアット)
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