旭硝子の転換社債がモヤモヤする

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先週、旭硝子が転換社債の発行を決めたら株価が急落、って話があったので、
ソフト・マンダトリー条項って、なんか聞いたことない変なのついてるから、
このせいで株価が下がったのかな?と思って、プレスリリースを読んでみた。

ソフト・マンダトリー条項とはなんぞや?と追ってみると、
「償還日前の一定期間において、株価水準に関わらず、当社の選択により一定の株主資本増強を可能とするスキームです。」
まるで訳が分からない説明文。

調べていくと、このタイプの転換社債を日本で初めて発行したのがニコン
ニコンの2004年のプレスリリースには、
「満期償還時に、株価が転換価額(交換価額)を下回っている場合、株式及び現金による償還を発行会社のオプションとして付与する条項です。」
これでようやく謎解明。
償還時に株価が転換価格に達してなくても、株式を発行できるのが特徴で、
社債額と交付された株式の価値の差額は現金で償還する
、って条項なんだ。

しかしこの社債、投資家にとってのメリットは一体何なんだ???
社債に利息がつかないし、普通に公募増資引き受ける方が得でしょ?
会社側もプレスリリースの中で、
「本新株予約権付社債の発行により、ゼロ・クーポンで最大1,000億円の資金調達が実現し、更なる成長が期待できる分野への投資資金を低コストで確保することが可能となります。」
とうたってるし、誰がこんなのに投資するんだろう? 分からない…。

あと気になるのは、こんな特殊な技を使ったら、この仕組みを提案・構築した
金融機関に多額の手数料を払うんだろうから本当に低コスト? モヤモヤする…

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