自社株買い・自己株式の取得が良いのか悪いのか、まだよく分からない。
今のところは、あまり好きじゃないかな。
まずは、1984年のバフェットからの手紙「Dividend Policy」より
Shareholders would be far better off if earnings were retained only to expand the high-return business, with the balance paid in dividends or used to repurchase stock (an action that increases the owners’interest in the exceptional business while sparing them participation in subpar businesses).
バフェットさんによれば、株主にとっての理想は、
・高収益の事業を拡大するために内部留保
・余った資金について配当または自社株買い
であると。そこまで考えて自社株買いをしているのか?という点が疑問。
また、アラン・A・ケネディ「株主資本主義の誤算」では、
20世紀の名経営者、GEのジャック・ウェルチ氏が批難されている。
「ウェルチ時代、唯一最大の継続的投資は株式市場での自社株買い戻しだった。」
「自社株の買い戻しは資本還元としては有効であり、
ストックオプション資格者のために株価を引き上げるには格好の手段だが、
会社の将来の安定はまったく約束しない。」
と自社株買いに力を入れすぎて、研究開発に資金を回さなかったために
会社の存在意義があいまいになり、長期的な価値が失われたと語る。
自社株買いは、バフェットさんの基準に合わないものであれば、
ストックオプションを持ってる経営者の短期の利益にしかならないかもしれない。
キャッシュフローのバランスを崩してまで、自社株買いを行っていないか、
キャッシュフロー計算書で、営業CFと財務CFのバランスの監視も必要だ。
最後に、自社株買いを発表しながら実施しない企業がよくある。
その企業が結果として何に資金を投じたのか、という点に大変興味がある。
「自社株買いデータベース」なんて凄いもの作ってしまった方がいるので、
ぜひこれを参考にいろいろ調べてみたいね。
コメント
ご紹介ありがとうございます。
まろさんの仰られているように、自社株買いは企業にとって良い面ばかりではないと思います。
割高に購入されたり、利益の優先順位を間違われてはダメですよね。その見極めができるようになりたいです。
それより問題なのが、口先だけの企業が多いように感じており今回の作成にいたりました。
企業には買わなかった理由も是非開示して欲しいと思っています。