昨日の記事で、株主資本比率に触れてふと思い出した。
株主資本比率が低いほうがROEは高くなるんだったな。
だいぶ昔にも書いたけど、デュポンROEで式を分解すると、
ROE = 当期純利益/株主資本
= 当期純利益/売上高 × 売上高/総資産 × 総資産/株主資本
= 売上高純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ
「財務レバレッジの数値を上げる=株主資本比率を下げる」ってこと。
単純に考えると、ROEと株主資本比率は反比例の関係にあるわけだ。
だから株主の側から見れば、企業が資金調達を検討する際、
新株発行で増資をするよりも、銀行からの借入れか、社債の発行の方がいい。
こうすれば企業の側から見ても、配当は税引き後利益から支払うものだけど、
借入れや社債の支払利息なら経費として計上でき、減税効果もある。
最近、高配当ブームで配当をたくさん支払わなきゃいけないしね。
難点があるとすれば、ムーディーズなどの格付け機関は、
債権者の側に立った格付けを行うわけだから、
株主資本比率が低い企業には、低い社債格付けをつけるよね。
そしたら、借入れ等の利息が高くなっちゃうだろうから…。
うーん、ROEと株主資本比率のうまい均衡点ってどこにあるんだろう??
コメント
ROEでなくROICを使う、というのはダメなんですか?
人に薦めておいて、私自身はROEを使っているんですけど。
ROICは算出が面倒なので(特に分母の投下資本)、
投資家じゃなくて、企業が経営目標に使うものだと思いますよ。