原題は”Different: Escaping the Competitive Herd”なので、
「ビジネスで一番大切なこと=Different(差別化)」って内容の本。
著者がハーバード大学の人気教授、というのが本当なら面白い。
成熟社会では、MBAが信奉する論理の積み上げは通用しないのでは?
ってモヤモヤが、本家ハーバードから発信されているのだから。
市場調査から始めて、ポジショニングマップを作って戦略を練る…、
といったおなじみの分析手法では、差別化ではなく均質化を生むと説く。
そして、差別化に成功したブランドの例を3パターンに分けて紹介し、
その共通点は、戦略が市場調査に基づいていないことにあると指摘する。
こうしてたどり着いた結論は、他社との差別化を実現するために、
想像力を働かせて、データの先にあるものを見つめなさい、とのこと。
なんとなくスッキリ。
論理的に説明するための技法は、感性や直感でつかんできたアイデアに、
後付けで理屈をくっつけて、上層部を納得させるためにあるんだと思う。
※関連記事…論理より直感を信じているから(10/09/17)
コメント