企業の成功は偶然、失敗は必然の要素が強いというのが持論。
企業の失敗の形は不思議と似通っていることが多く、
中小企業ともなれば「型」が存在すると考えてしまってもいい。
以下は帝国データバンクの情報をもとにまとめられた本から、
将来性に不安のある企業の特徴についてピックアップしたもの。
私も以前は何社かの中小企業を月に1度訪問して、
会計を中心に総務全般のお手伝いをしていたことがあるので、
「あー、これ分かる!」と心当たりのある話がたくさんあった。
今、勤める会社に疑問を感じている方は参考にどうぞ。
「会社をつぶす」社長10のポイント
帝国データバンクの調査員が会いに行った後、
実際に倒産した社長の特徴をまとめると、
5つの「弱い」と5つの「ない」にまとめることができるという。
5つの「弱い」
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数字に弱い…経理・財務を部下に任せきりで赤字の理由が自分で説明できない。
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パソコンに弱い…言わずもがな。
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朝に弱い…朝一番に社長が出社していない。従業員に尋ねて分かる人がいない。
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決断力が弱い…やめる決断ができない。ダメな事業から赤字を出してでも撤退できるか?
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人情に弱い…経営危機の際に人員削減の決断ができない。
「数字に弱い」には想像を絶する事例に出会ったこともある。
幸い私が担当した企業ではなかったが、
借入金は入ってきたお金だから収入で売上と同じ、
なんて認識だった社長もいたと聞いたことがある。
ダメなときに引き返す判断ができない「決断力が弱い」は、
投資で言うところの「損切り」ができるかどうかと同じだね。
中小企業は少数精鋭で事業を進めないといけないのだから、
見込みのない事業に人手を割いていたら、あっという間に会社が傾く。
5つの「ない」
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計画性がない…いつまでに、どれだけ、どうやって、の計画を立てられず、社員にきちんと説明できない。
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情報がない…社内の悪い情報が伝わらない。幹部社員の引き抜きや不正取引の動きに気づかずに倒産する。
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リーダーシップがない…人材育成ができない社長。今は人手不足が倒産につながりかねない時代。
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危機感がない…自分の会社がつぶれるなど考えたことがない。緊張感のなさが幹部、社員に伝染し、赤字が放置される。
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人脈がない…いざというときに相談できる異業種の社長とのつながりがない。
「計画性がない」に付け加えるなら、遠い将来の話ばかりする社長も要注意。
「数字に弱い」「情報がない」ことで、現状を理解できていない可能性あり。
こんな調子だから社内で「リーダーシップがない」のはもちろん、
他社の社長から見ても魅力がないから「人脈がない」。
私が10個の中で一番ヤバイと思うのが「危機感がない」社長。
外部の識者が遠回しに警告しても自社のことだと気付かなかったり、
過去の成功体験から尊大な態度で警告を無視してしまう。
社長の年齢と事業承継
オーナー社長の年代別増収増益企業の割合を調べると(2014年時点)、
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40歳前後の社長がいる会社が増収増益を達成する割合が多く、
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50代、60代となだらかな下り坂で、70歳を超えるとがくんと下がる。
といった傾向が分かるのだという。
一般的に事業承継には約10年間かかるといわれているので、
50代のうちに後継者の育成、事業承継をはじめなければ間に合わない。
また創業100年を迎える老舗企業を調べたデータでは、
平均4回の事業承継が行われているという。
創業者が30代で会社を立ち上げて長めの在任期間と仮定すると、
2代目以降は20年で、次世代へ継承という計算になるだろうか。
ただ危機感をもった企業は一握りであることが明らか。
社長が50代半ばを過ぎて何も手を付けられていないなら、
消滅か他社へ事業売却が有力な企業と考えていいだろう。
最後にオマケの投資話。
食品関連の中小企業の株式を譲り受けて、事業の再生・活性化を図る
「ヨシムラ・フード・ホールディングス」に興味を持って、
ちょこっと投資をした途端に業績下方修正に遭遇して撃沈した(笑)
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