リレー連載企画「本日のスープ~株式投資をめぐる三重奏~」。
m@さんからのご寄稿コラムです。
前回、rennyさんから株式投資でどうやってお金はふえてきたのか?という疑問が信頼できる人たちにお金を託してふやしてもらいたいという想いに変わっていったという話がありました。
昨年から今年にかけて機関投資家(株主)に対してスチュワードシップ・コード、上場企業(株式会社)に対してコーポレートガバナンス・コードが施行されました。スチュワードシップ・コードは機関投資家に対して上場企業が長期目線で成長するよう対話を促すもので、コーポレートガバナンス・コードは上場企業が守るべき行動規範を示したものです。どちらも原則であり、法的な拘束力はないものの同意しない場合は理由を説明することになっています。
なぜ今、株主と企業の両方に対してこのような原則が求められたのでしょうか。
株主と企業経営者との関係はプロ野球でいうところのオーナー・フロントと監督・コーチ陣との関係に近いものがあると思います。オーナーはいわば株主で、一試合一試合の細かな戦術などに口出ししない代わりに(していた球団もあったようですが・・・)、チーム全体の方向性を決めます。監督・コーチは企業経営者であり、まさに戦う現場でチームの指揮を執ることを求められています。結果が残せなければ監督は更迭されますが、3連敗しただけで監督を変えるような短期目線のオーナーもいません。
スチュワードシップ・コードは影響力の大きな機関投資家に向けて発せられた原則ではありますが、投資家に本来課せられた責任を明文化したものでもあるのです。株式に投資する人達には企業のオーナーの一人として、議決権についても考えてみて欲しいと思います。
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