渡辺京二「逝きし世の面影」。
これがとんでもない名作であるがゆえに、
幕末以降、日本人の気高い精神性が失われた。
というような指摘をする人もいるけどウソ。
- 鎌倉時代の兼好法師「徒然草」
- 江戸時代の井原西鶴「日本永代蔵」
といった古典を引用しながら、
おカネに執着する日本人を紹介したけど、
822年頃にできた日本最古の説話集にも見つけた。
日本霊異記(正式名称は「日本現報善悪霊異記」)。
上巻の31番目に仏教にまつわるこんな小話が登場。
聖武天皇の時代、ある人が吉野山で仏教の修行をし、
3年ほどたったとき観音の名号を唱え
「お金とお米と美女をたくさん施し下さい!!」
と願ったところ、これが全て叶ってしまうという話。
当時は仏教を信じればあなたの欲望が叶いうよ!
みたいな布教のされ方だったのではないだろうか。
日本人は今も昔も欲望まみれの標準的な人間ってこと。
最近テレビで日本人賛美の番組がやたら多いので、
こういった姿も調べて編集するのも価値があるかな。
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