2008年9月のリーマン・ブラザーズ破綻については、
- 住宅バブルに伴うローン残高の急増
- 複雑な証券化により、資産価値や真の保有者が分からない
- 政府が介入するかしないかの判断をめぐる混乱
がだいたいの原因と言えるが、
直近に起きた金融危機全体の原因は定まらないままだ。
ウィリアム・H・ダビドウ「つながりすぎた世界」の中で、
「インターネットという名の非常に緻密に張り巡らされた情報網」
が社会に思考感染を広げ、脆弱性を生んだ結果だとしている。
結びつきの高まりは、ある程度までは繁栄を後押しするが、
あまりに急激な変化の場合、社会が制御不能になるとの分析だ。
この本では政治・経済・社会と大きな話で分析しているけど、
つながりすぎの悪影響については、
もっと私たちに身近な例で考えた方が「なるほど」になる。
たとえば「電車の遅延」。
都内ではここ10年間で次々に「相互直通運転」がはじまり、
最近では東横線の渋谷行きがどこか遠くの地名に変わった。
直通で遠くに出かけられて、便利になった一方で、
地方で起きた遅延が、都心にまで影響してしまったりする。
「つながりすぎた世界」でどう生きていくか?
個人のレベルでも考えなければならないことが多そうだ。
私はちょうど1年前に決めた人生指針がいい感じかも♪
- 世間と距離をおき、視点を変える。(12/11/23)
なんだか分からない安心を求めて群れるのは時間のムダ。
多くの人や情報と交わらず、社会との距離をほどほどに保つ。
こうしてダビドウの指摘する「思考感染」から解放されたい。
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