富士フイルム株主総会メモ(2017年3月期)

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私のブログでは富士フイルムをダメ出ししてばかりだが、

数年前に100株だけ投資して経過観察を続けている。

業態変更に成功した優良企業だと認識はしているけど、
社名やレポートに現れているように自社の見せ方が下手な印象。
このあたりが改善されれば業績にも劇的な変化が現れるのでは?

今年は海外子会社による不正会計のニュースもあったので、
2年前の社長交代以来の株主総会へ足を運んでみた。

以下は質疑応答での会社側の回答をまとめたもの。
3つの論点ともに情報編集力に問題があるように感じられ、
何かが残念な会社というのは相変わらずのようだった。

海外子会社の不正会計問題

2016年10月にニュージーランド現地メディアの報道で、
富士ゼロックスニュージーランドの不正会計が指摘される。
しかし疑惑が完全に黒と分かったのは2017年3月21日だった。

不正会計の原因は売上に応じたボーナス等のインセンティブの悪用。
解明に時間がかかったのは富士ゼロックスの内部統制に問題があったから。
今後の対策としてゼロックスの経営管理部門をホールディングスに統合する。

経緯の説明から監査法人のお手柄のように感じられた。
2016年6月に新日本監査法人からあずさ監査法人に交代。
これまでの決算内容を精査する過程で不正を見つけたのではないか?

ニュージーランド現地では学校へのコピー機リースにおいて、
政府との癒着があったのでは?と野党の追求のネタになっているらしい。
会社側では調査を終え、事実無根である旨をこれから説明予定とのこと。

事業部門の切り口がわかりにくい

富士フィルムでは事業を大きく3つに分けている。

  • イメージングソリューション部門
  • インフォメーションソリューション部門
  • ドキュメントソリューション部門

去年も同様の質問があったらしいが、
インフォメーション部門の詳細について開示を求める声が出た。

たしかに同社では経営計画で成長分野として、

  • ヘルスケア
  • 高機能材料
  • ドキュメント

の3つをあげていながら、
ヘルスケア、高機能材料がインフォメーション部門に混ぜ込まれており、
成長分野と位置づけておきながら損益の開示はしないというのは謎。

サンデーモーニングへのスポンサー問題

内容に偏りのあるテレビ番組のスポンサーを続けるのはいかがなものか?

昨年の株主総会でも株主からの批判があったらしいが今年も2件あり。
番組内容よりも宣伝効果を考えてスポンサーを続けているとの回答。

しかし株主はじめ関係者から批判が寄せられているため、
今年からコマーシャルはスポーツコーナーの間に変更したとのこと。

ブランドイメージに関わる問題だという認識が希薄なように感じられた。

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