視野が狭いよワクチン債/曲がり角の社会貢献型債券

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社会貢献型の外国債券に投資する個人投資家といえば…私?
いつからかそんな立ち位置になり、取材を受け、記事になったりしたけど…
今年も私の主張を正しく伝えてくれたメディアはなかったよ。自分で語るさ。

社会貢献型債券は2008年春から日本で販売が始まり、
これまでの発行額は5,000億円を超え、その約3分の1が「ワクチン債」。

発行体のIFFIm(予防接種のための国際金融ファシリティ)は、
2026年までの約20年間で加盟国から53億ドルの寄付を受けて活動。
でも、寄付を待っていたら、必要な予防接種に間に合わない!
そんなわけで「ワクチン債」という形で時間の提供を投資家に依頼した。

私自身も2009年にワクチン債に投資。
豪ドル建て資産がなかったし、利率も豪ドル預金金利と変わらないなら、
預金にするより自分のお金が社会の役に立ちそうだからいいかなと。
でも、投資をきっかけに興味を持ったことで、納得いかない部分が出てきた。
かなり乱暴な言い方になってしまうけど…

予防接種のおかげで助からなかったはずの命が救われた
→ でも、人口が増えて食糧危機でいずれ餓死? ただの延命措置?
→ 食糧危機を免れても教育問題。やがて暴動・内戦の火種?

つまりは予防接種だけじゃ世界の問題解決につながらない、ってこと。
ワクチン債ばかりに投資家のお金が集まっても無駄になる。
全体を俯瞰できる国連などが、債券の発行バランスを考えるべき!
2010年の取材では、こんなことをくり返し語ってきたつもり。

でも、私が願ったような展開にはならず。
販売実績のあるワクチン債が売りやすい、って金融機関の思惑もあるかな、
2011年に入ってからも販売が続き…、もうウンザリというのが正直なところ。
お金が集まり、注目度を増すと、そのお金を目当てにするものが増え、
やがて変調をきたしはじめるのが、金融商品の定めというもので…
>>>つづく

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