M&Aの昔話の講座にて。
やはり最初に出てきたネタは、王子製紙が北越製紙に仕掛けたTOB。
あの時、ホワイトナイトもどきのような奇妙な首の突っ込み方をした日本製紙。
今になって、関連するニュースリリース等を振り返ると、やっぱり変な会社。
北越製紙株を突然買い集めはじめ、その理由として表明していたのは…
「王子製紙による本件買収の強行は、北越製紙の経営体制、従業員の生活および地域社会のみならず、製紙業界の秩序を乱す恐れがあると考え・・・・・・日本の紙・板紙市場は、洋紙事業においては日本製紙が首位、板紙事業は王子製紙がトップという形で、いわゆる2大メーカー中心の体制がここ数年定着してまいりました。王子製紙による本件買収が成功した場合には、当社は洋紙事業規模で王子製紙に並びかけられ、連結売上規模全体で明確な差をつけられることになります。」(ニュースリリース 06/08)
洋紙事業で王子製紙に業界トップの座を奪われ、価格決定権を握られるのがイヤ。
そんなノリで約150億円投じ、その3ヶ月後に北越製紙との業務提携契約を結んで、
その投資額とぴったり同じ額のシナジー効果があると主張。(ニュースリリース 06/12)
そして時は流れ昨年10月。当時取得した北越製紙株の売却が発表される。
このニュースリリース発表の仕方がヒドくて、、、
「本取引による特別利益として約10 億円を計上することとなります。」
150億円で買ったものを87億円で売って特別利益?意味不明だぞ!
2009年3月期のP/Lに、シラーッと、投資有価証券評価損86億円が計上されていて、
注記や説明会の資料には何も書いてないけど、これが北越株みたい。分かりにくい!
表面上は隠したものの、株の売買による損失は63億。
果たして北越製紙との業務提携で、それを上回る効果はあったのか?
2010年3月期の決算発表時にちゃんと説明があるのか…、この調子だとなさそう。
株主の方がいらっしゃったら、今年の総会に出席して、ここんとこ質問してみてね。
製紙業界って、以前は再生紙偽装の問題とかあったし、隠すの好きなのかな。。。
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