宙博2009・講演メモ

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先週の木曜日に参加した宙博2009の講演メモ。
メモの取り方に失敗し、なくなりそうなので、ここにバラバラと記録。

観山正見氏(自然科学研究機構国立天文台台長)
宇宙の構成要素…暗黒エネルギー75%、暗黒物質21%、星や銀河4%
地球外に生命がいるか?が近年の天文学のテーマになりつつある。
そこで太陽系以外の惑星を探し写真を撮ろう!といろんな国の学者が争ってる。
惑星からの光を直接とらえることができれば、その星の大気の分析も可能。
見つけることができれば、地球外生命との比較文明論を展開することができる。

柴田一成氏(京都大学大学院理学研究科付属天文台教授)
太陽の黒点に蓄えられた磁気エネルギーを放出するのがフレア。
フレアから出る電磁波・X線により、衛星やGPS、変電所に影響が及ぶ。
また宇宙飛行士が船外活動をしていたら、被爆してしまう。
→宇宙天気予報の必要性(宇宙天気情報センターで提供中)
※黒点活動と気候変動についてのメモはここ

島田政信氏(宇宙航空研究開発機構)
ブラジル政府と協力して、日本の衛星ALSOでアマゾンの森林伐採を監視。
12,000Km2(2007年8月~2008年7月)→7,000Km2(2008年8月~2009年7月)
と伐採面積が減少していて、取り締まりの効果あり。
アマゾンの場合は伐採して、畑にする(焼畑農業)ので観測しやすいが、
伐採後木を植える習慣がある、東南アジアの森林の観測はまだ難しい。
近年、インドネシアでの伐採が急増しており、技術の向上が待たれる。

山崎養世氏(太陽経済の会代表)
太陽が1時間に発するエネルギーは、全人類の1年分のエネルギーに相当する。
石油は一部の国にしかなかったが、太陽は全ての国に平等に降りそそぐ。
昼の国で発電し、夜の国へ送電、というネットワークが形成されるだろう。
資本や資源の独占の時代から、「もったいない」「助け合い」の時代へ。
太陽経済は国際外交のあり方をも変化させるものであり、
日本はその中心となりうる技術をすでに持っている国である。

吉井譲氏(東京大学大学院理学系研究科教授)
世界の巨大望遠鏡は、星々の観測に適した場所をもとめて、
アメリカ本土→ハワイ(標高4,200m)→南米のアンデス山脈(標高5,000m級)
へと移っていった。
アンデスでは、星の明かりを光源に地球上のCO2量の観測することが可能で、
天文学だけにとどまらない用途がある。(←事業仕分けの予算削減は冗談じゃない)
各国の巨大望遠鏡は、その施設運営のエネルギーをディーゼル発電に頼り、
星を見るなんてキレイな話をしながら、環境破壊をしているのが実状。
チリのアタカマ砂漠は、日射量から見ると太陽光発電には世界一の立地条件。
ここで発電、アンデス山脈の望遠鏡への電力供給を実現することで、
基礎科学施設のサステナビリティ化にチャレンジしたい。

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