アジア通貨危機を1分程度で簡単に振り返ることができないかな?と思い、
チャレンジしてみた。※間違ってたらご指摘よろしくデス。
1997年のアジア通貨危機は、タイの通貨バーツの暴落からはじまった。
1980~90年代に東南アジアは成長著しく、投資先として注目されていた。
当時のASEANは、今でいうところのBRICsのような扱いだった。
なかでも年率8%以上の経済成長を続けるタイは、ひときわ輝いていた。
1994~95年にかけてメキシコを震源とした通貨危機が中南米で起こると、
より安全な新興国として、さらに東南アジアへの資金流入が加速していった。
当時タイの通貨政策は、現在のドル円相場のような変動相場制ではなく、
ドルと自国通貨バーツを連動させる固定相場制(ドルペッグ制)を採用。
この通貨政策が、通貨危機勃発の原因とされている。
アメリカの経済が回復し始め(2000年のITバブルへ向かって)、
またクリントン政権の元で「強いドル政策」が進められドル高基調に。
ドルペッグ制を採用するタイの通貨バーツも連動して価値が上がる。
円高が輸出企業に打撃、とは日本でもたびたび耳にするのと同じで、
バーツ高によって、タイ製品の国際競争力が低下し始めた。
同時に海外からの資金流入により、国内経済はバブル化、賃金も上昇。
低賃金を求めて工場を構えていた先進諸国の企業が、中国へ去っていった。
経済の見通しが暗くなったことで、投資家の資金が逆回転。
ドルペッグ制を維持したいタイ政府は、ドル売りバーツ買いを実施。
でも手持ちのドルがなくなり(それを見越してヘッジファンドが空売り)、
変動相場制へ移行を決める。決定した日、1日で約18%バーツ下落した。
こうしてタイに残ったのは、好調時に海外から調達した借金と、
その借金で高値で買ってしまった自国の不良資産(株や不動産)。
さらにドル建てでの借入だったため、バーツ安で借金額も実質的に増加。
もちろん借金を返済することは不可能で、IMFへ救済を求めることになる。
このタイで起こった通貨危機が、マレーシアやインドネシアなどへ伝染。
さらには新興国不信の連鎖で、韓国やロシアにまで波及。
ロシアの財政危機が、ノーベル賞経済学者のファンド・LTCM破綻へ
さらにこのアジア通貨危機をきっかけに発展途上国が海外債務を嫌い、
海外へ資金を貸し出そうとしはじめる。そしてその貸付先がアメリカ。
これが近年のアメリカ経常赤字の増大の原因、とバーナンキは主張している。
参考図書
その他参考情報
コメント
大変楽しく読ませていただきました。
以前から内容が理解できませんでした。
質問があります。
1.空売りした、パーツはどこから借りてきたものですか。
金利はどれくらいですか。
2.金額はいくらくらい空売りしたのですか。
3.バーツをどこへ持っていって、売ったのですか。
以上3点ご回答ください。
よろしくお願いします。
ごめんなさい。
私は参考資料にあげた3点を編集しただけなので、詳細は分かりません。
当時の日経新聞をたどると分かると思うのですが、日経テレコンを使える環境が必要かと。図書館とかで使えたりするのかな…
もし分かったら記事に追加します。
大変わかりやすかったです 感謝します