国際シンポジウム「MUOGRAPHERS 2015」に参加してきた。
素粒子ミューオン(muon)で地球を観測する話。
ミュオグラフィ(muography)とは何か?
他の素粒子を扱って観測しようとすると、
- 光子は小さなものしか透視できず、
- ニュートリノは透過力が強すぎてすべてが透明に…
といった問題が起きるが、
ミューオンを使えば火山や建造物を透視するのにちょうどいい!
1970年にピラミッドで未知の部屋を探すのに使われ、
2007年に田中宏幸教授(東京大学)が火山の透視に成功。
対象物を貫通してきたミューオンを観測し、
石や土が詰まっていた場合の理論計算値と比較することで、
その内部の構造に迫るという観測方法。
つまり火山であれば内部のマグマの動きを捉えることが可能。
30分単位のストロボ撮影で桜島の噴火観測には成功済みで、
リアルタイムのミュオグラフィができれば噴火予知が実現!
また福島第一原発でもミュオグラフィが活用されており、
2号機原子炉の炉心溶解を裏付けるデータが得られたらしい。
- 御嶽山の噴火災害を踏まえた火山噴火対策の検討結果について(2015年3月・気象庁より)
昨年の御嶽山噴火後の対策会議のレポートを読んでも、
ミュオグラフィは登場しないから、最先端の話が聞けたのかな。
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