アメリカの失業率・ローン延滞率・住宅指数(2007~15)

サブプライムローン問題に端を発した金融危機。
リーマンブラザーズが破綻した2008年9月からしばらくの間は、
「100年に1度の金融危機」と称され、まるで流行語のようだった。

最近「マネー・ショート」なる映画を観て、ふと思い出して、
集計を続けてきたアメリカの関連統計データを2015年まで更新した。

ローン延滞率データは”S&P/Case-Shiller Home Price Indices“の
“Residential Real Estate Indicators”から拾ったもの。

ようやくすべての数値が2007年の頃の状態に戻ってきたようだ。
だからといって何かが分かるわけではないが、
今回の金融危機が残した教訓はいくつか思い当たる。

お金を借りて家を買うということは、不安定なこの世界に、
安定的な給与収入や物価のなだらかな上昇、といった幻想をいだくこと。
私たちの脳は規則性が好きで、どうしても正比例の未来を思い描きがち。
そしてやがて起きる現実に「想定外!」と思考停止してしまう。

また金融の新技術は常にやがて暴走するか、形骸化してしまいがち。
低所得者層のマイホームの夢を叶えるサブプライムローンも、
金儲け色が強まるにつれ、節度を失い暴走し、当初の理念も崩壊した。
そして金融業界が立ち直った後も、負の遺産を背負い続けるのは、
他業界の企業であったり、今回のようにローンが残った一般市民。

金融が社会・経済を動かすようになっている今は、
金融との付き合い方しだいで、幸福にも不幸にもなってしまう時代。
このことは常に頭に入れておかないとね。

コメント

  1. Werder Bremen より:

    早速、グラフ作ったんですね。サブ・延滞率は失業率を上回る勢いで上げていますね。プライムのほうは上げてはいますが、失業率に沿ってって感じで妥当に感じますが。まあ、どちらにしても米国式、住宅値上がり期待に基づく更なる”借金”はアカンね。コモディティ・先物みたいな扱いしたら破綻するのも無理はない。以前紹介したかもしれんが、住宅(不動産)は家賃を得るもの程度で考えないと(↓)。
    http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080909/170038/
    日本では、サブプライムよりはマシとは言え、「ゆとりローン破綻」が表面化してきたね。まあ、こっちのほうは、アメリカみたいな住宅値上がり期待で、借金ではないからまだマシとは言え、「借金」自体、怖いもんだは。ブロガーにも、いろいろいて、住宅ローンがありながら、投資している人もいるみたいだけれど、住宅ローンの金利を上回る、投資収益率だったらペイするけど、今回みたいな”暴落”じゃね。投資するカネがあるなら、借金、先に返せばと思っちゃう。余計なお世話だろうけど。

  2. まろ@管理人 より:

    住宅ローンを返さずに投資? しかもブログで情報を発信?
    なんだかもの凄く違和感ありますね。
    さらにREITに投資していたら、これはもう笑うしかない。
    でも、その昔、預金金利が7%とかいう時代の人が、年10%配当って詐欺に引っかかるように、80年代のバブルを経験した人には、借金してでも家を買え!って思想から抜け出せないのかもしれないですね。

  3. 預金王 より:

    いいですね^^
    賛同します!
    こうやって不動産と株で損して、消えていくんでしょうね・・

  4. まろ@管理人 より:

    ありがとうございます。
    "住宅ローンで家購入"と"信用取引で株式投資"は似たようなものであることをちゃんと説明してあげる記事を書いてみようと考え中です。

  5. ダモ より:

    前に書きましたっけ??
    マンション、現金で買いました^^。
    利子払うの、嫌なんで(爆)
    夫と半分づつ出したんですが、夫も6年かからず完済したので、払った利息は40万円くらいでした。(2%程の利率だったかな?)特別減税があったので年末調整で2~3年分あわせて14万円くらい戻ってきました。したがってこれを差し引くと30万弱となり、ま、家買ってこれくらいだったらいいかな・・と。会社で人事部なので、人の家の借金額もわかりますが(爆)酷い人だと、4000万近く借りて、75歳くらいまで返済が終わらないってのもいます。ありえない・・繰上げしないでそのまま行ったら利息が合計4000万くらいになりそうですよね?
    ま、4000万借りられるだけすごいですが。(わたしんちなら、2000万くらいが限度じゃないかな??)

  6. まろ@管理人 より:

    そのヒドイ人に私の父も入っちゃうなぁ(笑)
    でもそのことが、仙人や世捨て人などとあだ名をつけられていた私がお金に目覚めるきっかけだったりして。
    もちろん、借金は返し終わりましたよ。なぜか預貯金があるのに繰り上げ返済せずにいた、という超ド級のカモちゃんだったのです。
    やっぱり古い考え方に毒されていて、借金で物を買うのはいいこと、借金があるのは名誉、みたいな状態でした。

  7. ロックオン より:

    住宅ローンは確かに難しい問題ですよね。
    僕も昨年住宅ローンを組みましたが、現在の株高のお陰で予定の半分くらいの借り入れで済みそうです。
    親にも繰り上げ返済を薦めましたが、拒否されました(笑)
    多分財務論的な考えでいうと流動比率の悪化を懸念しているのだと思います。余剰キャッシュを全て返済に回すと、流動資産と固定負債が減るので流動比率が悪化するような・・・。無計画に繰り上げ返済すると逆に短期流動性の面で必要な時に金がねぇ!!ってなことになりますから(>_<)
    僕も将来の結婚資金に必要な分(相手いませんが・・・)くらいは手元にキャッシュで残しておこうと思っています(笑)

  8. まろ@管理人 より:

    ロックオンさんは会計士さんでしたよね?おまけに家まで所有してしまったら、もう女性が放っておかないでしょう(笑)がんばってください。
    なんだかんだ言って、女性はお金に目が眩むものでしょうから(…偏見?)

  9. Werder Bremen より:

    お久しぶり。そう言えば、このネタ、俺が持ち込んだやつでしたね?すっかり、忘れてましたよ。
    >プライムローンの延滞率の上昇はピークを過ぎたような感じ。
    J-REITのほうも、”プチバブル”気味で売りました。干天の滋雨でした。

  10. まろ@管理人 より:

    おひさしぶりです。
    プライムローンの延滞率を調べたい!って昨年夏にブログに書いたら、
    Werder Bremen さんがデータのありかを教えてくれて、その後もなんとなーくデータを更新しています。

  11. 赤大将 より:

    これは興味深いグラフが…。
    サブプライムローンの延滞率はさすがにここ2年ほどで徐々に
    下がってきていますが、まだ20%付近を推移。サブプライムローン
    問題が話題になる前より高いまま(まぁ、当時組んでいてなんとか
    焦げ付いてなかった人が今焦げ付いてるのかもしれませんが…)
    完全失業率も改善傾向とはいえまだ下がり始めた程度。
    でも株式市場は延滞率や失業率の低下速度よりずっと順調な回復。
    株式市場は期待で動くというのを改めて感じた次第です。

  12. 弟子? より:

    サブプライムローンで思い出したのですが・・・
    師匠、なぜ格付会社なんて必要なんでしょうか?

  13. まろ@管理人 より:

    株価は元に戻っても、バブル崩壊に飲み込まれた人たちの生活は元には戻らない。バブルに踊る恐ろしさを表したデータとも言えるかもしれません。
    格付会社の話は今日の記事にしてみました。
    ただし正当派の回答ではありません(笑)
    http://www.pixy10.org/archives/26021257.html