1954年生まれの安部首相に「成長戦略」と言われても、
1978年生まれの私になんかピンと来ないのは生きた時代が違うから。
経済成長に対する世代間ギャップ
日本経済の最近60年をザックリ輪切りすると、
- 1950~70年…高度経済成長の時代
- 1970~90年…成長率は低下したが経済成長していた時代
- 1990~現在…経済成長の終わった時代
高度成長時の世の中の変わり様はケタ違い。
テレビや冷蔵庫の普及率の推移からも明らか。(内閣府・消費動向調査より)
こんな幼少期を過ごしてしまえば「成長こそ正義!」と考えて当たり前。
もう10年程度はこの時代の人たちが政治のトップだろう。
ごくごくシンプルに考えれば、
- ゼロ金利=将来的に経済成長が見込めない
ということだと思うのだけど…。
日本の失われた○年は幻想か?
経済成長しないから国が豊かにならない、ということでもないようだ。
少し前の記事になるけど、NewYorkTimesに2012年1月に掲載された
バブル崩壊に直面しても日本人の生活は豊かになっており、
日本の”Lost Decades”は後々評価が変わる可能性があるとの指摘。
1989年からの20年間の変化で注目すべきデータとして、
- 日本の平均寿命は78.8歳から83歳へ上昇
- 円は対ドルで87%、対ポンドで94%上昇している
- 東京に建設された高さ150m以上のビルは81棟(NYは64棟)
- 2010年の日本の経常黒字は1989年の3倍になっている
このほかにも下記のような指摘がされており、
- 世界最速のネット接続環境にある50都市のうち38都市が日本
- 最新機器の買い換えサイクルの早さ(例:携帯電話)
- ミシュラン3つ星レストランが東京は16軒、パリは10軒
日本のインフラが向上し続けている点に注目して、
アメリカは日本を見倣うべきでは?という提言コラムになっている。
GDPに代わる指標が見つからない
GDPに代わる国の豊かさを指標を!と何年も叫ばれているが見つからない。
だから経済成長なしでも国が豊かになるのかどうか分からない。
知性の限界と言うべきか、私たちは「数」で「質」を評価する方法しか持たず、
また民主主義社会においては、分かりやすい数値で大衆の心をつかむしかない。
だから世代が変わっても、やっぱり経済成長を目指してしまうのだろうか?
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