英語、IT、会計が三種の神器。会計は…なぜ???

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英語、IT、会計が、社会人の三種の神器、みたいに言われて久しい。
でも「英語、ITは分かるけど、会計はなぜ?」と聞かれてうまく答えられない。
最近は「ちょっと切り口は違うけど…」と会計史の話をしている。
※元国税庁長官の大武健一郎さんの講演会で聞いた話を広げたもの

簿記・会計が今の形になったのは、ルネサンスの頃と言われている。
1494年、ルカ・パチョーリが「算術、幾何および比例大全」の中で、
当時ヴェネツィアの商人が使っていた複式簿記を紹介したことで普及した。
 なお、パチョーリのこの本は、賭博を例にした確率についての記述があり、
 会計史だけでなく金融史でも有名。(
バーンスタインの「リスク」にも登場してるよ)

複式簿記が日本に伝わったのは、18世紀、江戸時代の徳川吉宗の頃。
享保の改革の一環で、外国書物の輸入が一部解禁されたのがきっかけ。
当初は商家の秘伝と内密にされていたけど、時代が明治に変わり、
1875年に一橋大学の前身、商法講習所が設立されたのをきっかけに、
全国に商業高校が設立され、複式簿記が広く一般にまで劇的に普及。
大企業のトップから中小企業の社長まで会計が分かる国になった。

現在ベトナムをはじめアジアで簿記普及活動を行う大武氏はこう語る。

「中国やベトナム、タイ、インドネシアなども、一握りの優秀な会計人材はいるが、一般のレベルまでは広がっておらず、未だに「どんぶり勘定」の域を出ていない。日本がアジアの中で最もはやく経済発展した理由は、簿記会計が民衆にまで定着していたからだ。

たしかに、欧米、とくにアメリカは数字で物事を判断する国だから、
簿記会計が普及している日本を取引先として信用しやすかったのかな。
日本が輸出大国へ成長した原動力として、簿記会計の存在は外せない。
こんな歴史的な視点からすると、会計がとっても重要なのは間違いないね。

でも私は、英語、IT、会計の3つこだわる必要はまったくないと思う。
本当に大事なのは、
好きなものを見つけて、情熱、気力、モチベーションを持続すること
好きになれそうなものを常に探して、視野を広げようと努力をすること
の2つ。
対象が何か?なんてことはどーでもいいことなんだよ。自分らしく生きよう!

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