投資信託の顔が再び見えてきた/本日のスープ92皿目

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リレー連載企画「本日のスープ~株式投資をめぐる三重奏~」。

m@さんからのご寄稿コラムです。


rennyさんが投資信託を使った分散投資を始める前に読んだ本に「バフェット型」、「バンガード型」という形で投資信託を紹介していたと前回書かれていました。

株式投資の最初の一歩。そこから人生が変わる?/本日のスープ91皿目 – いい投資探検日誌(from 八女)

実は私も同じ本を読んだことがあり、数年前に中古で買い直したこともあるくらい影響を受けた本でした。私がインデックス投資とアクティブ投資を両立していたのもこの本の影響でした。

バフェット型にしてもバンガード型にしても「型」と称されるためには運用会社や運用哲学に個性が必要です。1990年代の運用会社は中小規模の会社もまだまだたくさん存在していてそれぞれ個性的な運用をしていました。残念ながら徐々に大手運用会社に買収されてしまい、リーマンショックの後には個性的な運用哲学を持ったブティック型運用会社の多くは大手運用会社中に買収され、埋没してしまいました。

また、1990年代後半~2000年初頭にはカリスマファンドマネージャーという言葉が華やかなりし頃で、ファンドマネージャーに注目が集まる=投資信託にも個性があったという事でもありました。個性的な運用会社に個性的な運用者。これらが切磋琢磨していた時代はファンドマネージャーの移籍で資金が流出したり、運用会社自体の買収などにより終わりを告げました。

変わって登場したのは「なんでも揃えてます、チームとして運用しています」という無機質なファンドです。ファンドが個性を失う一方で市場の動きに連動するというインデックスファンドの存在感が増していくのは必然だったのかもしれません。

久しぶりに長い期間の株価上昇があり、ひふみ投信がカンブリア宮殿で取り上げられて一気にメジャーになったのを機に?大手、中堅運用会社にもファンドマネージャーを前面に押し出して投資家への情報開示を積極的に行うファンドが誕生し始めました。

個性的な運用をする運用会社がアクティブ・シェアという目に見える数値でアクティブ度合いを表そうとした動きも運用会社が個性をしっかり打ち出そうとしている一つの動きです。相場の好調を背景とした動きだとは思いますが、この流れが根付くまで個性的な投信が生まれ、継続することを願っています。

いい投資探検家:m@(エムアット)

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