「子会社上場とスピンオフ、文化の違い」(08/01/11)の続き。
日本では親会社が支配権を保ちつつ、子会社上場するのに対し、
アメリカでは、子会社との資本関係を断ち切って上場。
事業選択を株主に委ねるスピンオフは、アメリカ独特?文化の違い?
と思いきや、日本は税制でスピンオフが規制されてるだけかも?
問題は日本でスピンオフを実行した場合に株主に発生する
みなし配当課税(所得税法25条1項2号)にある。
みなし配当は、普通の配当のように源泉10%で終了せず、
個々人の税率が反映されるため、所得の高い人にはかなりの重税。
株主にとってスピンオフは、特別の利益がもたらされるものではない。
例えば株価100円のA社株が、株価70円のA社株と株価30円のB社株に
分割されるだけの話。はて、これでなぜ税金が???
深く考えても無駄である。それが法律なのだから。
株主に配当課税がされない、適格分割(法人税法2条12の11)もあるけど、
子会社との資本関係を断ち切ることは、不適格の会社分割とみなされて、
(法人税法施行令第4条の2第5~8項)、やっぱり株主は泣く羽目に…。
日本の税制の考え方は、親会社の経営者がコントロールできなくなったら、
事業を売却したことになるんだから、株主も課税なの!って感じ。
やっぱり話は一番最初に逆戻りして、会社の組織再編を
株主の立場から考えるアメリカと、経営者の立場から考える日本、
文化の違いなのかなぁと。 つづく…
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