兼好法師「徒然草」 いまこそ「市中の山居」 示唆に富んだ人生訓がちりばめられた、パスカルの「パンセ」。 今ほどこの言葉が身にしみる時はない。 「人間の不幸というものは、みなただ一つのこと、すなわち、部屋の中に静かに休んでいられないことから起こる... 2020.04.22 兼好法師「徒然草」パスカル「パンセ」COVID-19
日本文化探究の旅 利休と織部が目指した茶道具改革は失敗? 先日はじめて徳川美術館を訪れた。ここでは尾張徳川家に受け継がれてきた美術品が展示されている。 特別展が「殿さまとやきもの-尾張徳川家の名品-」で、ここまで量の茶道具が一同に会した展示は初めて!というほ... 2019.10.11 日本文化探究の旅美術鑑賞
お薦めの本 曜変の輝きと千利休の美学 雑誌BRUTUSの最新号の特集が「曜変天目」。 「窯変(ようへん)」の美。窯の中で釉薬が化学反応を起こし、美しい色彩や結晶が生まれる。とりわけ美しい茶碗には「窯」に変わって「曜」の字が当てられた。「曜... 2019.04.25 お薦めの本美術鑑賞
食文化と美食探訪 井上馨主催の茶会の茶懐石が絶品!?/高橋箒庵「東都茶会記」 高橋義雄(1861~1937)。明治・大正時代に三井グループで活躍した実業家。茶人・高橋箒庵(そうあん)としても知られており、茶道三昧の日々を送るなかで茶会の記録を綴り続けた。 時事新報で連載された茶... 2017.05.26 食文化と美食探訪
食文化と美食探訪 長寿の秘訣は洋食より和食!「自叙 益田孝翁伝」 三井物産初代社長の自叙伝「自叙 益田孝翁伝」。茶人としても高名で鈍翁と号した数寄者としても知られる。 食事に気をつかうことが長寿(満90歳で死去)の秘訣だったのだが、そのきっかけが豚の飼育だったという... 2017.01.23 食文化と美食探訪
日本の歴史と文化 手の中の宇宙、曜変天目茶碗。 結婚祝いに妻の会社から有田焼のお茶碗をいただいた。 日本を代表する窯変作家、馬場真右ェ門の藍染水滴茶碗。 なんとなく曜変天目茶碗に似た宇宙的な魅力がある。 「窯変(ようへん)」の美。 窯の中で釉薬が化... 2015.11.06 日本の歴史と文化
日本の美意識 秋は夕暮れ。心の情景を和歌に詠む。 春はあけぼの、夏は夜、秋は夕暮れ、冬はつとめて。 言わずと知れた清少納言「枕草子」の季節感。 古今和歌集で特に美しい恋歌(484)、 夕暮れは 雲のはたてに ものぞ思ふ 天つ空なる 人をこふとて 遠い... 2015.10.07 日本の美意識新古今和歌集
日本の美意識 【特別寄稿】 数寄者をめざす 私 今日は当ブログ初の試み。 室町時代の「会所」のような知的集積の「場」づくりを目指して、 読者の方からのコラムをご寄稿いただきました。 私もたびたびとりあげている「数寄」がテーマ。 「数寄者をめざす 私... 2013.08.23 日本の美意識
日本の美意識 夜明け前の茶道(茶禅・闘茶・唐物数寄) 中国史では陸羽(733-804)が「茶経」を描いて喫茶を広めた。 でも日本人がいつから茶を飲んでいたのかはっきりしない。 行基(668-749)が土木事業の過程で茶の木を植えた、 って記述もあるけど(... 2013.08.07 日本の美意識
しあわせのかたち 丿貫(へちかん)のわび茶 千利休と同世代にノ貫(へちかん)という茶人がいたらしい。 戦国時代の名医、曲直瀬道三の姪婿と伝えられている。 世俗を離れ、自由奔放に茶を楽しむのみ。 当時の流行だった高価な茶器を集めることもせず、 雑... 2013.06.15 しあわせのかたち日本の歴史と文化
お薦めの本 筒井紘一「利休の逸話」 安土桃山~江戸時代に書かれた30冊もの茶道書から、 千利休にまつわる記述を抜き出し、テーマ事に編集した本。 現代語訳だけでなく巻末にすべての原文も掲載されている。 情報を記憶するだけの能力ならPC登場... 2013.03.01 お薦めの本
日本の美意識 市中の山居 「隠遁」や「数寄」に思いをめぐらす日々。 今後の生き方を白楽天に求めたこともあった。 白楽天「中隠」/官と隠のはざまを生きる(12/04/29) でも、もっと気が合う感覚と出会った。 16世紀の初め、... 2013.02.07 日本の美意識
日本の美意識 手の中に宇宙を…利休の引き算の美学。 先日書いた記事に連環して、 人に必要な広さ(13/01/22) 日本の空間感覚の異質さを千利休を例に編集してみる。 利休の生きた時代(1521-1591年)は、ヨーロッパではルネサンス。 ルネサンス期... 2013.01.24 日本の美意識
古典に学ぶ人生論 数寄者は名利を求めるべからず 自分が好きで続けていることに理解者など必要ない! 「好き」と同じ読みのことばに「数寄」と書くことばがある。 「数寄というは、人の交はりを好まず、身のしづめるをも愁へず、花の咲き散るをあはれみ、月の出入... 2013.01.02 古典に学ぶ人生論
日本の美意識 一期一会の来歴/茶人・井伊直弼 茶道を表す有名な言葉といえば「一期一会」。 この来歴に意外な人物が登場するのはご存じだろうか? 村田珠光 → 武野紹鷗 → 千利休 と茶道の歴史は流れるが 紹鷗が茶会に招かれたときの心得として、 「一... 2012.08.09 日本の美意識名言・名文
日本の美意識 数寄者とは?/茶人の名言に学ぶ 意味も分からず、突然「数寄者」になりたい!と思った。「数寄」は、茶道によく出てくるようなので、茶人のことばに学んでみた。 千利休 「なるはなしならぬはなさず成ままにすく数寄者こそすきのすきなれ。」 で... 2011.09.13 日本の美意識