日銀の統計データで遊んでいて驚いたこと。
バブル崩壊後の1990年代に持ち家神話が薄らぎ、
21世紀に入って以降は終身雇用の制度が消えていったことで、
個人向けの住宅ローンの貸出額は横ばいか減っているイメージだった。
毎年の新規貸出額はむしろバブルの時より増加して高止まり中。
貸出残高はこの40年で10倍になり、約500兆円になっている。
人口も横ばいで、不動産価格も右肩上がりでもないのに、
なぜ個人向けの住宅ローンがこんなにも伸びているのだろう?
- 1998年から続くゼロ金利政策による住宅ローン利払いのお得感
- 単身・核家族世帯の増加による総世帯数の伸び
といったところが背景だろうか。
とはいえ国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、
2020~2025年をピークに世帯数も減少に転ずるようだ。
しかし20~30年も安定した収入が得られる前提で、
お金を借りてでも家を買おうと決意する日本人は大胆だ。
その一方で株式投資には二の足を踏んだりと小心な面もある。
一貫性がないのが日本の文化的な特徴だとは思うけど、
将来的に住宅ローン返済に困る人が増えそうな予感がする。
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