Jリーグ各クラブの2025年度決算が発表された。
公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)
Jリーグの理念や組織、経営情報、規約などについて公開するオフィシャルコーポレートサイトです。
2026~27シーズンからヨーロッパとスケジュールをあわせるのに伴い、
これまでの1月期決算から6月期決算に変更するクラブが多いようだ。
つまり2026年1月期決算の次の期は、2026年6月期決算ということになる。
全体をザっと眺めて、これまで観察してきたクラブの経過観察から。
横浜F・マリノス

横浜F・マリノス。近年の成績は好調だが財務基盤は脆弱。
Jリーグのウェブサイトをいろいろのぞいていたら、2022年7月付けでクラブチームの株式上場が解禁されていた。 Jリーグクラブの株式上場について(Jリーグウェブサイト)海外では株式を上場しているクラブチ...
- 自己資本がペラペラで危機が続く。2026年1月期決算で自己資本比率3.1%(前期は4.3%)。
- 株式の75%を保有する日産自動車も経営危機で支援を見込めない中、今年6月、シティ・フットボール・グループが保有株式を日産に譲渡して撤退(日産の保有比率95%)。
- 親会社の日産の存続が不明瞭な中、次の運営会社を見つけることができるかが、クラブ存続の争点と言っても過言ではない。
サンフレッチェ広島

新スタジアムが大成功! サンフレッチェ広島の2015年1月期決算。
Jリーグのサイトで各クラブの直近決算情報が開示されている。今回眺めていて、目に止まったのがサンフレッチェ広島。新スタジアム開業で入場料収入が前年比で約3.2倍となり、浦和、川崎F、神戸に次ぐ、リーグ4...
- 2025年1月決算で新スタジアム開業の好影響。(入場料収入が2024年1月期と比較して約3.2倍)
- 2026年1月期も引き続き好調(年間入場者数55万人→60万人)。
- 筆頭株主のエディオン(保有比率76%)がヤマダHDと経営統合予定(2027年10月)、影響があるか注視。
ヴィッセル神戸

イニエスタのヴィッセル神戸退団を決算書で読む
毎年7月下旬にJリーグ全クラブの前年度決算が公表される。 クラブ経営情報(Jリーグウェブサイト)イニエスタが退団したヴィッセル神戸の決算推移を見ていて、神戸での引退を望んでいたイニエスタが退団に至った...
- 2023年のイニエスタ退団後、膨らみすぎた人件費を圧縮しながらもリーグでは好成績を収める。
- 2024年12月決算では観客収入も上昇し、楽天からの支援なしでも黒字化へ?という段階だった。(最終損益は600万円の赤字)
- しかし2025年12月決算で、内容不明の営業外費用が30億円計上され、最終損益は7.3億円の赤字に…
鹿島アントラーズ

鹿島アントラーズの企業価値。メルカリ買収時の決算書を読む。
日本のクラブチームの企業価値はいくらぐらいなのか?それを知るためのちょうど良い例として、メルカリが鹿島アントラーズの株式を取得した際の、ブレスリリースや決算書を読んでみる。2019年7月にメルカリが日...
- 所属選手が高く売れた年度は黒字、そうでなければ赤字を繰り返す経営体質は変わらず。安定して好調の試合成績とは異なる姿を見せる決算書。
- メルカリの経営権取得(2019年7月)後、COVID-19の襲来で経営改革が見えにくい状況だったが、2025年1月期決算、2026年1月期決算を見る限り、以前からの不安定な経営体質は改善されていない模様
大きな動きのあったクラブ
- 2024年10月に長崎スタジアムシティが完成した、V・ファーレン長崎。2025年12月期決算で入場料収入が倍増も、6期連続の営業赤字。特別利益(おそらくジャパネットから)に毎年10億円程度で、最終損益がトントンに。
- 2020年のCOVID-19襲来でもっとも打撃が大きかったチームの一つ、大宮アルディージャ。収入減とJ2下位低迷が重なり、選手の人件費を削減せざるを得ず、その結果、2023年に悪夢のJ3降格。2024年8月にレッドブルが経営権を取得し、2026年1月期決算ではスポンサー収入(おそらくレッドブル)が前期比で倍増し、来期はJ1昇格が見えた?
Jリーグクラブは決算・財務情報の開示を改善すべき
上記のヴィッセルでも指摘したけど、内容不明の支出が計上されて、
最終赤字になっているけど、クラブのウェブサイトには説明なし。
とにかく決算関連の情報開示が酷すぎる。サポーターは怒らないのかな。
おそらく一番情報量が多いのが浦和レッズ。

2025年度経営情報の開示について | URAWA RED DIAMONDS OFFICIAL WEBSITE
浦和レッドダイヤモンズの公式サイトです。ニュース・試合日程・チケット情報などを掲載しております。今後もファンの皆様に親しまれるWEBサイトを目指してまいります。
2026年1月期はめずらしく最終赤字でどうした?と思ったら、
この情報開示にきちんと要因が示されていて、
「クラブワールドカップ出場に伴う各運営費用の増加」とのこと。
これならサポーターも安心だね。
また第三者割当増資が行われていることを示すB/Sであっても、
引受先企業の情報も1株当たりの金額も発表されていない例もあった。
(2024年1月期のセレッソ大阪)

ヤンマーHDとセレッソ大阪の決算書を眺める
近江旅で「ヤンマーサンセットマリーナ」に泊まった。もともとは琵琶湖でボート遊びをする会員のための施設で、昨年、一般向けのホテルとして解放することにしたらしい。その名の通り、部屋からキレイな夕日を眺める...
クラブの株式の売買や増資が行われる際は情報開示すべき。
サッカークラブの企業価値の算出方法について議論が進まず、
不当に安い価格で海外企業に買収される可能性があるのでは?


コメント
おもしろい内容ですね!
サッカーの技術ではない楽しみ方ですね、
このような視点からもスポーツビジネスを楽しめるスキル、
尊敬に値します☆
Jリーグクラブは情報開示が不十分なおかげ?で、決算書も単純で読みやすいので応援しているクラブがあれば、ぜひ追ってほしいデータです。
とくに昨シーズン、横浜FマリノスはJ2降格スレスレの成績でしたが、もしも降格していたら、収入減→日産も経営危機で支援不可能→クラブ消滅の危機、という窮地でした。
ここまで理解して応援していたら、1つ1つの試合への力の入り方が変わるでしょうから…それが楽しいか、苦しかはその人次第ではありますが。