日本の歴史と文化

日本の歴史と文化

日本の時代の変わり目が不思議

古事記を読んで出雲に行ってみようか。最近そんな気分。大和王朝の前に出雲に大国があり、出雲から大和へ「国譲り」が行われた。そんな記述が古事記にあるそうで、江戸城の無血開城となんか似てる。西郷隆盛と勝海舟...
日本の美意識

月も雲間のなきは嫌にて候

茶道の系譜は、村田珠光→武野紹鴎→千利休。侘び茶の創始者とされる村田珠光のことばがタイトルの「月も雲間のなきは嫌にて候」茶の湯の美意識を代表する名言の1つなんだって。 でもこれって珠光から200年さか...
日本の歴史と文化

朝と夜、どちらがお好きですか?

読者の方から、タイトルのような質問をいただきました。その方は「赤毛のアン」の一節「朝があるって本当に素晴らしいことね。その日のうちに何が起るのかがわからないので、想像の余地がふんだんにあるんだもの。」...
東日本大震災

「六次の隔たり」どころでない近さ

六次の隔たり(Six Degrees of Separation)って知ってる?1967年に、社会心理学者スタンレー・ミルグラム博士が実証した、人は知り合いを6人以上介すと、誰とでも間接的な知り合いに...
日本の美意識

偶然の扱い方/歴史・文化から見る日本のリスク感覚・3

前回の「時の捉え方」に引き続いて、今日は「偶然の扱い方」について。ここは私がいったん投資の話をやめることにした理由のひとつかな。 西洋文化は当初から「偶然」に対して寛容ではなかった。ギリシア哲学は、世...
日本の美意識

時の捉え方/歴史・文化から見る日本のリスク感覚・2

初回はおおざっぱすぎたから、テーマを決めて少しずつまとめてみる。今日書いてみたいのは「時の捉え方」について。 頭の中をうまく表現できるか分からないけど…投資理論やMBAとか触れてみて感じた、欧米の時の...
東日本大震災

節電で痛感した砂漠の宗教とサッカー

平日は節電地獄。みんなのオフィスはどんな感じなのかな?私はもともと暑さに弱い上に(←だから紳士用日傘を愛用して6年目♪)、年初のヘンテコ病で体力落ちちゃったから、生き残りをかけた戦いなのだ。必死に抵抗...
日本の美意識

日本はいつも恋してた/九鬼周造「いきの構造」

最近、九鬼周造って哲学者がなんとなく気になって、少しずつ調べてる。織田信長に仕えた海賊大名、九鬼嘉隆の子孫で、母親が岡倉天心と不倫。なんかこれだけでも、どんな人だったのかな?って興味がわいちゃう。でも...
日本の美意識

政治家には文芸の香りが必要

日本史上の人物の人気や評価を思い浮かべると…、なんか変。日本人が考える偉人、って政治的に偉い人ではない気がするんだ。 一番分かりやすい例が、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の比較。政治家としては明らかに「...
東日本大震災

原発技術を棄てないで

「原発」という言葉に、すっごい拒否反応を示すようになった日本人。近年マスコミが、極端な善悪二元論に走る傾向があるから(→関連記事)、原発に関わるものはすべて悪!、ってたたきつぶしてしまわないか心配。き...
日本の美意識

幽玄(有限)の中に無限の美を見る

「あはれ」を調べたら、次は「をかし」へ行くのが王道なんだろうけど、気ままに日本を切り取ってるから、なぜか続けて「幽玄」が気になった。 幽玄の定義付けで、一番有名なのは、鴨長明が「無名抄」で示した 「詞...
古今和歌集

紀貫之の和歌で詠む七夕の心

あと10日ちょっとで七夕がやってくる。みんなは何を願うのかな。今日は紀貫之の和歌で、恋と七夕についてつづってみよう。まずは和歌と七夕の関係をごく簡単に。 七夕は、すでに「万葉集」の時代から、さかんに歌...
日本の美意識

「あはれ」はなぜ悲哀化したのか?

まずは小野小町の和歌(古今和歌集939)。 あはれてふ ことこそうたて 世の中を 思ひはなれぬ ほだしなりけれ 「あはれ」と歌を詠まずにいられないから、この世にとどまりたい。現世で恋歌を詠って生き続け...
偶然とリスクの諸相

想定外はどこからやってくる?

いつからなのかな。今の社会は「思い描いた未来」と「やがて起きる現実」との溝を、「想定外」という言葉でしか埋められなくなってしまった気がする。 原発の問題は本当に人災?文明自体に命が宿り、人にコントロー...
日本の美意識

「いろは歌」に込められた決意

誰もがいつの間にか知っている、「いろはにほへとちりぬるを…」。仏教思想や無常観が投影されている歌、と読み解くこともできるらしい。なるほど漢字を付して眺めると、平家物語の出だしに似ているかも。 色は匂へ...
食文化と美食探訪

幸せにお肉を食べたい。幸せなお肉を食べたい。

そういえば、もう7ヶ月くらい焼肉屋さんに行ってない。ご飯をおいしく、幸せに食べるってことは、お店選びも大事だけど、誰と食べるかの方がもっと大事だったりする。のんびりな私の場合、とくに焼肉は人を選ばない...
めくるめく和歌の世界

本歌取り。模倣から生まれる創造。

模倣と創造。近年は対立する言葉のように用いられ、多くの日本人を悩ましてきた。そして「アイデアとは既存の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」といった、当たり前の言葉に感銘を受けてしまったりする。※ジェ...
食文化と美食探訪

日本料理の美意識

できれば、これから学び、書き続けたいテーマ「日本料理の美意識」。 日本文化を追いかけていると、「ないことへの美意識」を感じることが多い。→ 美意識と日本・6 不足の美(11/03/10)料理においても...
日本の歴史と文化

神社とお寺の違い

前に神社とお寺の違いが分からない…と書いた。→神社を巡って(11/02/15) 本屋でたまたま見かけた雑誌「pen 6/1号」の特集が「神社とは何か?お寺とは何か?」だったから買ってみた。 神社 お寺...
食文化と美食探訪

イタリアの食へのこだわり

先週末、早稲田大学ではファイナンス学会の大会が実施されていたけど、私が参加してたのは、同じ早稲田の文化構想学部の「食の文化研究会」。スローフード・ジャパンの副会長、石田雅芳氏の講演会。スローフードって...