日本の歴史と文化

お薦めの本

原発事故は科学の取り違えによる人災

たしかに原発事故は「人災」だ。 しかし原発事故調査委員会の言う「人災」ではない。 「当委員会は、本事故の根源的原因は歴代の規制当局と東電との関係について、「規制する立場とされる立場が『逆転関係』となる...
東日本大震災

知性の限界/善が転じて猛威をふるう社会

私が子供の頃のアニメといえばキン肉マン。 王位争奪編の続編の連載がはじまっててビックリ! 悪魔超人編以降は勧善懲悪がハッキリしていたのを思い出す。 最近のアニメがどうなっているのかは分からない。 しか...
偶然とリスクの諸相

3.11が残した課題は原発問題ではない

どういうわけか3.11を原発精神論でしか語れなくなった。 原発を動かす動かさない、そんなことは議論の対象ではない。 原発を徐々に減らして他の手法に切り替えていく以外にないから。 ※「フォーリン・アフェ...
日本の美意識

ゾロアスター教の二元論vs日本の「間」

いつからか日本は極端な「善悪二元論」に走るようになった。 政治、原発などの難しい問題から、焼き肉屋のレバ刺しまで、 白黒はっきりつけることが正しいとは限らないのに。。。 「間」を大切にする心は一体どこ...
日本の歴史と文化

三日月が象徴のイスラム教。日本への伝来は?

クロワッサンをサクッとかじる。 この三日月パンの来歴はハッキリしないようだが、 かつて西欧を震撼させたオスマントルコ帝国と関係があるらしい。 (クロワッサンを食べてトルコとの戦いに勝とう!みたいな) ...
食文化と美食探訪

日本料理の引き算の美学

日本料理の出汁は「取る」ものだと思ってた。 でも「出汁を引く」って表現もあるそうで、引き仕事はいろいろ。 お湯のなかに鰹節や昆布の味を「引き出す」出汁作り。 食材の苦みやえぐみを取り除く「灰汁引き」。...
食文化と美食探訪

美味学の永遠の基礎-ブリア・サヴァラン「美味礼讃」

サヴァラン…あれ?と思った方はお菓子好きの人だね。 あのフランス菓子はナポレオン前後の法律家の名を取ったもの。 食通だった彼が人生の集大成として書き残したのが「美味礼讃」。 序文には「美味学の永遠の基...
食文化と美食探訪

料理を味わえば、水墨画が日本画なのだ

1973年に亡くなった日本画家、横山操は、 「日本の水墨画を完成させないで死ぬのは無念だ。 ぼくはもう一度、雪舟から等伯への道程をたどってみたかった。」 と言い残したのだという。 日本史をたどると一般...
名言・名文

名著の中の羊羹(ようかん)/草枕、陰翳礼讃

ふいに冷蔵庫でよく冷やした水羊羹が食べたくなったので、 羊羹の美学でも編集してみようと思い立った。 羊羹には奇妙な来歴がある。 もともとは中国の料理で、羊(ひつじ)って字のとおり、 羊肉でとったスープ...
文化で読む日本経済

江戸時代の中国商人は清廉潔白/井原西鶴「日本永代蔵」

日本のCSRの原点として江戸時代の近江商人があげられる。 売り手、買い手、世間を考慮した商売「三方良し」って言葉が有名。 日本は世界に先駆けて社会的責任を果たしていた! と主張する人もいるが、自分に都...
日本の歴史と文化

次世代に残したい伝統、ありますか?

日本の歴史や文化を読み直して約2年が経つ。 失われつつある日本の美意識に出会い、分からなくなること。 いったい何が失われると間違えで、何が継承されれば正解? 「色」や「形」だけが残ればいいのだろうか?...
食文化と美食探訪

奢侈禁止令が育んだ? 旬の食文化

目に青葉 山ホトトギス 初鰹 (山口素堂) 鎌倉を 生きて出でけん 初鰹 (松尾芭蕉) 今は鰹(カツオ)が美味しい頃なんだっけ? あいかわらず旬の食材がさっぱり分からない。 季節の恵みを味わうのが日本...
日本の歴史と文化

平安・鎌倉時代の日食

天気がよければ、もうすぐ金環日食が見られるね! 東京で見られるのは1893年以来、約173年ぶりのことなんだって。 通勤時間帯で見れないよ!という方は人生を考え直した方がいいかも。 日本の歴史上、有名...
文化・思想に潜む「禅」

雪舟、芸術へ進化する禅の山水思想

日本の文化史は応仁の乱前後で切り分けて説明されることが多い。 枯山水庭園についてもまた同じ。 応仁の乱の前…池泉庭園の一局部としての枯山水。 応仁の乱の後…庭全体が枯山水として独立、そして確立。 と作...
お薦めの本

杉田圭「超訳百人一首 うた恋い。」

百人一首の歌が詠まれた背景を漫画化した本。 3作目が発売され、この夏にアニメ化も予定されているそうな。 2作目は六歌仙の在原業平、小野小町、文屋康秀を中心に、 3作目は「枕草子」の清少納言を中心に百人...
兼好法師「徒然草」

億万長者になるための5ヶ条/徒然草217段

今日は兼好法師が大富豪に聞いた億万長者になる方法を紹介したい。 平清盛が日宋貿易に力を入れた頃から、貨幣(銅銭)が日本に流入。 兼好の生きた14世紀前半は、貨幣経済が本格的にはじまった頃なんだよ。 で...
日本の歴史と文化

方丈記と徒然草の間に吹いた風

方丈記(1212年頃)と徒然草(1330年頃)の無常は何かが違う。 徒然草はこの世は無常だから、今この時を大切に生きようよ! と無常から反転するけど、方丈記はなんとなく暗いまま終わる。 方丈記の末尾に...
日本の美意識

日本文化形成のイメージ図

日本の文化、とくに美意識の系譜を探ろうと書いた最初の記事が、 桜と日本(2010/04/01) 追っかけをはじめて2年。 お風呂で突然、頭に浮かんだピラミッド図を整理すると… まず日本という国の最大の...
日本の美意識

花見と酒宴の歴史-桜の聖と俗

そうか。去年のように静かに桜を見上げることはできないんだね。 酔っぱらいと生ごみの狂宴が帰ってきてしまうのだ。。。 自粛ムードの中、静かに咲いた聖なる桜は、今年再び世俗に戻る。 今年は西行や梶井基次郎...
日本の美意識

雪裏の梅花只一枝なり/道元「正法眼蔵」

前回、紹介した菅原道真の漢詩「月夜見梅花」から、ふと連環。 道元の「正法眼蔵」には「梅華」と題した章がある。 中国に禅を学びに行った際に耳にした、 「瞿曇、眼晴を打失する時、雪裏の梅花只一枝なり。」 ...