お薦めの本 歴史の道理を読み解く/慈円「愚管抄」 慈円(1155~1225)は平安末期~鎌倉初期を生きた、 当時の仏教界最高の地位(天台座主)にいた人物。 おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣に 墨染めの袖 たとえ理想と笑われても、私はす... 2012.10.06 お薦めの本日本の歴史と文化
お薦めの本 世界が広がる良書「数学者の哲学+哲学者の数学」 良書に出会うと読中・読後に読みたい本が激増する。 未知の分野への関心が広がるきっかけとなる一冊との出会い。 それが読書の醍醐味の1つ。すべての学問は数学と哲学へ向かって収束していくのでは…。 そんな印... 2012.09.17 お薦めの本金融危機2007~?
日本の美意識 「もののあはれ」と「をかし」/大野晋「古典基礎語辞典」 大野晋氏といえば「日本語練習帳」が有名だよね。 そんな日本語研究の大家、大野氏は2008年に亡くなったけど、 氏が自分の死後、できたところまでまとめて出版して欲しい、 と遺した作品が昨年出版された「古... 2012.09.01 日本の美意識お薦めの本
お薦めの本 女性美の本質をもとめて/長谷川時雨「近代美人伝」 「なぜ美人ばかりが得をするのか」はおもしろい本だった。 たしかに美しくなければ生きていけない。でも美しさってなんだろう? そんな疑問のはてに、20世紀前半に100人超の女性を描いた 長谷川時雨(187... 2012.08.22 お薦めの本
お薦めの本 リスク管理は破局に無力/ジャン=ピエール・デュピュイ リーマンブラザーズが破綻した日に、これは面白いことになった♪ と投資の分野で研究者として名を残す!と暴走し、大学院へ進学。 でもそこで出会った学問は、より良い未来の創造に対して無力であり、 むしろ未来... 2012.08.15 お薦めの本偶然とリスクの諸相
お薦めの本 コーランは商業倫理が満載-井筒俊彦「イスラーム文化」 イスラム金融ってお金を貸して利子とっちゃダメじゃない。 そういうのを聞くと、沸いてきた石油を売りさばいてるだけで、 イスラム世界は経済活動の無縁なんじゃない?と思いがち。 でもこの本読むと、そういう誤... 2012.08.01 お薦めの本
お薦めの本 本屋の残しかた・3 松丸本舗閉店の衝撃! 松丸本舗が9月末で閉店。。。 あの形態で本屋が成り立たないとなると本屋の未来は絶望的。 これまで私が考えてきた「本屋の残しかた」を編集し直すと… アメリカ人にとって本屋は、わざわざ車で出かける場所だか... 2012.07.27 お薦めの本
お薦めの本 寺田寅彦「天災と国防」 物理学者でエッセイスト。 おもしろい肩書き。 私が物理学に興味を持ったことで、ようやく出会った寺田寅彦。 関東大震災前後を生きた著者の自然災害に関するエッセイを 東日本大震災を受けて、12本ピックアッ... 2012.07.24 お薦めの本東日本大震災
お薦めの本 ヘタな自己啓発本より世阿弥「風姿花伝」 「成功の法則」といった安っぽいタイトルの本を読むくらいなら、 能の魅力を「花」に例えた世阿弥の能楽論「風姿花伝」。 舞台を成功させるための「まことの花」を追いかけて、 年齢別の稽古論を説いてみたものの... 2012.07.21 お薦めの本古典に学ぶ人生論世阿弥「風姿花伝」
お薦めの本 原発事故は科学の取り違えによる人災 たしかに原発事故は「人災」だ。 しかし原発事故調査委員会の言う「人災」ではない。 「当委員会は、本事故の根源的原因は歴代の規制当局と東電との関係について、「規制する立場とされる立場が『逆転関係』となる... 2012.07.16 お薦めの本東日本大震災
お薦めの本 渡辺和子「愛と励ましの言葉366日」 今、話題の書「置かれた場所で咲きなさい」。 タイトルになるほど!と勝手にすべてを理解したつもりになり、 同じ著者の他の本を一冊、ということでこの本を読んでみた。 1973~2003年に出版した9冊の本... 2012.07.14 お薦めの本しあわせのかたち
お薦めの本 科学の因果律を追って/大栗博司「重力とは何か」 質量の起源、ヒッグス粒子について明日なにか発表があるとか。 表題の本となんか関係あるんだろうけど私にはまだ理解不能。 私が知りたいのは、科学の最先端で因果律がどう扱われているか? 軸があれば門外漢の分... 2012.07.03 お薦めの本宇宙を読み解く科学
お薦めの本 天からの文を読み解く-野尻抱影「星と伝説」 6月30日は「アインシュタイン記念日」なんだって。 1905年の今日は「特殊相対性理論」に関する最初の論文発表の日。 日本では歴史・文化に関する英文の名著が次々生まれていた頃だ。 最近、アインシュタイ... 2012.06.30 お薦めの本
お薦めの本 絶対的な時間は存在しない/佐藤勝彦「相対性理論を楽しむ本」 人の心を通すと時の流れはゆがむ。 日常的なことで考えれば、時の流れを忘れるような体験の中にしか、 「今」という感動に満ちた時間は私たちに存在しない。 また、株式投資の視点からリーマンショック後1年間の... 2012.06.26 お薦めの本「時」を読み解く
お薦めの本 ポール・ヴァレリー「投機家・テスト氏との一夜」 ポール・ヴァレリーは20世紀前半に活躍したフランスの詩人。 世界や自分をどう捉えるべきか悩んだ若き日のヴァレリーは、 自分の分身、テスト氏なる人物を生み出し対話をはじめる。 そのテスト氏シリーズ1作目... 2012.06.02 お薦めの本
お薦めの本 バイキャメラル・マインド(二分心)の衝撃 連塾最終回で「ゆらぎと創発をめぐる科学のための5冊」と題して、 松岡正剛氏が選んだうちの1冊、ジュリアン・ジェインズ「神々の沈黙」。 途中まで読んだけど「バイキャメラル・マインド」、すさまじい仮説だ。... 2012.06.01 お薦めの本脳と遺伝子の探求
お薦めの本 イアン・ハッキング「偶然を飼いならす」 サブプライムローン問題に続くユーロ危機という現在の混乱は、 偶然の飼いならしに失敗し、ブラックスワンが羽ばたいた結果とも言える。 いつからなのか? 偶然を「まぐれ」のまま放っておけなくなったのは? 確... 2012.05.21 お薦めの本偶然とリスクの諸相
お薦めの本 ナンシー・エトコフ「なぜ美人ばかりが得をするのか」 邦題の安っぽさがもったいない。 原題は"Survival of tha Prettiest ― The Science of Beauty" 本書は副題の示すとおり「美の科学」がテーマ。 結論はごく単... 2012.05.09 お薦めの本生物と生命の不思議
お薦めの本 リヒャルト・ダーフィト・プレヒト「哲学オデュッセイ」 ドイツで出版され100万部のベストセラーとなった哲学エッセイ。 この本の素晴らしさは「間」(ま・あいだ・はざま)の立ち位置にある。 入門書と専門書の間 偉大な哲学者の書いた本はぜんぜん分からない。興味... 2012.05.04 お薦めの本
お薦めの本 ヘタなビジネス書より井原西鶴 ビジネス書と呼ばれる本は基本的にくだらない。読むだけ時間のムダ。 もし読むのなら、新刊ではなく、時の風化に耐えた本がいいだろう。 というわけで、江戸時代の井原西鶴「日本永代蔵」なんてどうかな。 仕事と... 2012.04.24 お薦めの本古典に学ぶ人生論