お薦めの本

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科学の限界/中谷宇吉郎「科学の方法」

1958年に物理学者が発表した一冊。著者の師匠は寺田寅彦。 エッセイ調の部分が見え隠れするのは師匠ゆずりなのかな。 「火星へ行ける日がきても、テレビ塔の天辺から落ちる紙の行方を知ることはできないという...
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17~20世紀日本の名言集/磯田道史「日本人の叡智」

ベストセラー「武士の家計簿」の著者が集めた名言集。 初めて目にする名前も多く、とってもおもしろかった。 98人の名言のうち目に止まったものを書きとめておくと、 江村専斎 「もとより他術なし。平生、ただ...
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機械をどこまで小さくできるか?/2100年の科学ライフ

IBMが分子で世界最小のアニメを描いた。→YouTube なんでIBMがこんなことして遊んでいるのだろう? 機械をどこまで小さくできるか?という挑戦が背景にあるみたい。 ムーアの法則の終焉 1~2年ご...
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信念は愛に宿る/百田尚樹「永遠の0」

ここ数年、ほとんど小説を読んでいなかった。 でも最近、親しくしている人から強く薦められたのと、 作者の百田さんがテレビのインタビューで、 「1つの作品を書くために約300冊の参考図書を読む。」 と話し...
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恋の和歌/日本の苗代を求めて

現在の日本を知るために歴史を読み解くという観点では、 応仁の乱以後だけで十分、って考えにも一理ある。 現代に通ずる日本の生活文化の原点は室町時代にあるから。 でもそれ以前にさかのぼるべき主題のひとつに...
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引き算・旬・鮮度の食文化/神田裕行「日本料理の贅沢」

著者は麻布の日本料理「かんだ」の主人。 このお店もいつか行ってみたいなぁ。 「日本料理は、日本固有の食材と日本人の美意識を骨格としていると思います。食材の鮮度と品質がそのまま料理の本質に反映する料理で...
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高橋箒庵・一代記/熊倉功夫「近代数寄者の茶の湯」

茶道史を知りたくなったら、熊倉功夫の本がいい。 今回たまたま巡り逢った「近代数寄者の茶の湯」は、 明治・大正時代の実業家・茶人の高橋箒庵(義雄)を中心に、 彼と交流のあった 益田克徳(東京海上火災の創...
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言語が違えば、世界も違って見えるわけ

虹は神々の世界との架け橋。 世界各地の神話にはそんな共通点があるらしい。 日本にも虹が出たところに「市」を立て、交易を行い、 神々を喜ばせなければならない、という慣習があった。 古来より人々の心を捉え...
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遊びこそ文化の起源/ホイジンガ「ホモ・ルーデンス」

平安時代末期の流行歌を集めた「梁塵秘抄」にこんな歌がある。 遊びをせんとや生れけむ 戯れせんとや生まれけん 遊ぶ子供の声聞けば 我が身さへこそゆるがるれ 解釈はいろいろあるそうだけど、私には 無邪気に...
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物語には母型がある/柳田国男「日本の昔話」

神話や昔話の根底には何か共通のものがある。 映画監督ジョージ・ルーカスの成功のポイントはここ。 大学で神話学者ジョゼフ・キャンベルの授業に興味をいだき、 世界神話の英雄伝説をもとに映画化したのが「スタ...
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城山三郎「無所属の時間で生きる」

題名に引かれて図書館で借りてきた。 無所属なら変な色がつかないから、いろんな人とコラボできる。 でも自由に生きることは難しい、ある程度の束縛が気楽なんだ。 「無所属で、あるいは無所属の気分で生きようと...
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筒井紘一「利休の逸話」

安土桃山~江戸時代に書かれた30冊もの茶道書から、 千利休にまつわる記述を抜き出し、テーマ事に編集した本。 現代語訳だけでなく巻末にすべての原文も掲載されている。 情報を記憶するだけの能力ならPC登場...
世界を読み解く方法

「知の逆転」 常識を逆転させた6名の賢人

学問の常識を逆転させた6名の賢人へインタビュー。 ってなわけで「知の逆転」と名付けられたのが今日の一冊。 ジャレド・ダイアモンド ノーム・チョムスキー オリバー・サックス マービン・ミンスキー トム・...
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中世日本の金融・商業と神仏との交わり

網野善彦「日本の歴史をよみなおす」。 3年以上前に買った本だけど、読み直すたびに発見がある。 多彩な切り口で日本に迫るところが魅力的。 日本社会の場合、金融の起源は「出挙(すいこ)」にあると指摘。 「...
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哲学大図鑑

論理的思考への疑問からデカルトやパスカルに首を突っ込んだり、 偶然を追いかけて九鬼周造や現代のデュピュイをつまみ食い。 哲学の来歴も知らずに、気の向くままにたわむれてきた。 全体像が分かるいい本ないか...
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新刊ビジネス書の要約誌「TOP POINT」

最近、人に勧めている定期購読誌「TOP POINT」。 ビジネス書を1冊4ページに要約して毎月10冊を紹介。 直近1,2ヶ月に発売された本が9冊 ロングセラーが1冊 で構成されている。 昨年末に会員は...
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ノルベルト・ボルツ「意味に餓える社会」1、2章より

1997年に書かれたノルベルト・ボルツ「意味に餓える社会」。 ドイツ人のボルツ曰く、ドイツ語の「意味」"Sinn"の語源は、 「旅する」や「進路をとる」という意味の古語に由来するとのこと。 しかし現代...
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外国人から見た日本・読書年表

外国人の目に日本はどう映ってきたのか? おもしろかった本をピックアップして簡単な年表にしてみた。 いくつか印象に残った文章を紹介していこう。 安土桃山時代のフロイス、幕末のシュリーマンの両者ともに、 ...
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つなげる読書・ひろげる読書

20代半ばまでは推理小説ばかり(エラリー・クイーンが好き)、 20代後半は投資や経済に関する本ばかり読んでいた。 だから世界観を広げる読書をはじめてたった数年だけど、 最近は読んだ本を横断的に編集する...
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米長邦雄「人間における勝負の研究」

私の中では将棋と言えば羽生善治さんだけど、 もう一世代前だと今週亡くなった米長邦雄さんなのかな。 追悼がてら本棚にあった米長さんの本を読み直してみた。 勝負の三要素は確率・勢い・運にあると説き(P27...