格差問題

社会や政治の問題など

所得格差と富の集中が、人の幸福度を上昇させる?

トマ・ピケティ「21世紀の資本」が世界的に注目されて以降、格差や富の集中に対する批判が目に見えて増えている。 でも「幸福度」の観点から分析すると、思いもよらない結果が得られる。エドガー・カバナス、エヴ...
資本主義問題

格差解消と貧困救済は似ているようで少し違う?

岡本裕一朗「アメリカ現代思想の教室」で紹介されていた、ジョン・ロールズ「正義論」の内容が分かりやすかった。と同時に一般的に資本主義の格差問題が語られるときは、リベラリズムが前提にあると考えるべきなのか...
資本主義問題

所得格差の解消は世界大戦や国家崩壊がセット?!

最近一人歩きするキーワード「新しい資本主義」。 格差や不平等を解消するために分配を重視することを強調しているのだろうか。社会主義的な資本主義という意味なのか、詳しいことはよく分からない。 ただ丁寧に歴...
資本主義問題

格差はエントロピー増大の帰結/矢野和男「予測不能の時代」

この宇宙で「エントロピー増大の法則」に逆らえる存在はない。 この法則を経済現象に当てはめて、富が生まれる源泉を説いた、長沼伸一郎「現代経済学の直観的方法」になるほど!だった。 今度は矢野和男「予測不能...
資本主義問題

比較の呪縛がある限り、格差問題はなくならない。

おそらくトマ・ピケティ「21世紀の資本」(2014)以来、格差問題に関連する書籍がいろいろ出版されたように思う。三冊をひとまとめにしておくと。 ロバート・H・フランク「幸せとお金の経済学」 ロバート・...
資本主義問題

ピケティ「r>g」の世界に抗うための株式投資

きまぐれにトマ・ピケティの「21世紀の資本」をざっと再読した。 分厚さゆえに数多くの読者が挫折したことが想像できるが、ベストセラーとなったおかげで、その主張は誰もが知っている。 資本収益率が産出と所得...
文化で読む日本経済

格差解消のための徳政令/岩波講座 日本経済の歴史

岩波書店から全6巻の「日本経済の歴史」の発行がはじまり、今月発売の第1巻(11世紀から16世紀後半)を読み始めた。 借金帳消しの「徳政令」は格差解消のためだったという話から、頭の中でいろいろつながった...
投資や経済の話題

見た目で生涯所得に3400万円も差が出る!/ダニエル・ハマーメッシュ「美貌格差」

美人が得をすることなんて誰もが知っていることだ。 「人が美しいと感じるもの=遺伝子を残すのに最適な姿形」と仮説を立て、生物学や心理学、ファッション史に迫った本もあった。 ナンシー・エトコフ「なぜ美人ば...
世界を読み解く方法

平等には何の価値もない/ハリー・フランクファート「不平等論」

トマ・ピケティ「21世紀の資本」と翻訳者が同じだし (山形浩生訳)、手軽に読めるページ数だったから手にとってみた哲学書。 著者はプリンストン大学名誉教授で専門は道徳哲学。ポイントとなる言葉を引用しなが...
社会や政治の問題など

格差社会は「お金を儲けたい」という欲望の結晶

「格差」についてどう思われますか?今流行の質問を受けたけど、正直何とも言えない。結局のところ、大多数の人が格差社会を望んでいると思うから。 「典型的な現代人が金で手に入れたがっているものは、もっと金を...
社会や政治の問題など

雇用を伴わない景気回復の原因/タイラー・コーエン「大格差」

金融危機後の景気回復が雇用拡大を伴わないのはなぜか? アメリカで議論されるきっかけとなったのが、 タイラー・コーエン「大停滞」だという。 ※原題は"The Great Stagnation"(2011...
社会や政治の問題など

就職氷河期の光と影(2001年3月卒の立場から)

リクルートワークス研究所の調査によると、 2015年3月卒の求人倍率は1.61倍になったのだとか。 第31回 ワークス大卒求人倍率調査(2015年卒) 1.3倍未満だと就職氷河期と呼ばれるイメージがあ...