ソードアート・オンラインに描かれた、手が届きそうな近未来。

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先月あたりに放送されていた人気アニメランキングの特番。
昭和生まれと平成生まれに分けられていて、
もちろん前者の私は懐かしさに惹かれてぼんやり見ていた。

平成生まれの人気アニメに「ソードアート・オンライン(SAO)」があがり、
このアニメのヒロインが結婚したい女性キャラNo.1.なのだという。

なんとなく興味を持ってWikipediaを調べてみると、
2001年頃から著者の川原礫氏が自身のWebサイトで連載していた小説が、
2012年にアニメ化されたされたものらしい。

実は私もブログ開設以前は自作の推理小説を載せるWebサイトを作り、
アニメ化の話を持ちかけられたことがあり、妙に親近感がわいてきた。

というわけで図書館で小説を借りて読み進めているが、
十数年前に書かれたとは思えない技術面の話にとにかく驚いた。

SAOに描かれたVRゲームとAI

オンラインゲームの世界に閉じ込められる話なのだが、
そのゲーム機がヘッドギアタイプで電磁的に脳に接続し、
脳内に直接、仮想世界を生成するというVRマシン。

著者はこれを2001年に着想し、時代設定を2022年としている!

昨年2016年の秋に”PlayStation VR”が発売されて話題になっているが、
脳の解明が進めば、近い将来、こんなゲーム機が実現するのでは?
そしてSAOのような事件も起こりうるのでは?と感じさせられた。

また主人公のキリトとヒロインのアスナにはAIの娘がいて、
仮想世界の中で人間と等しい知能を持ち、親子のように振る舞っている。

現実世界で人の姿を完全に再現したロボットが人間と交流すると考えると、
若干気味が悪いので、この先、実現するかどうかは何とも言えない。
仮想世界であればAIとの交流は数年後には実現している可能性はある。

そして小説内では触れられていないが、このような時代が訪れた時、
人間の現実認識を大きく歪ませる恐れがあるのではないだろうか。
私が子どもの頃はファミコンが問題視されたが、その比ではない。

昨年出版の岡本裕一朗「いま世界の哲学者が考えていること」の中には、
この種の議論は見当たらず、VRゲームの広がりとともに論点になるのだろうか。

手が届きそうな近未来を描いた著者は、やはり注目されているようで、
先月末にゲーム開発者向けのイベントで登壇をしていた。

これによると今年初めに公開の劇場版SAOは、ARゲームとAIがテーマのようだ。
小説を読み進めてから映画のDVDも観るぞ!

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